ライター : aiai0120

鶏肉を上手に解凍するポイントは?

鶏肉から赤っぽい汁が出ているのを見たことはありませんか?ドリップと呼ばれ、水分が鶏肉から流れ出てしまったもの。食品の鮮度が落ちてきた時や、冷凍品を解凍した時に出やすいと言われています。 ドリップには水分だけではなくうまみ成分も含まれており、つまりドリップが出てしまうとおいしさも失われてしまうのです。また、水分が減るということは、水々しさも失われるということ。ドリップをいかに出さないかということが、冷凍鶏肉の上手な解凍方法と言えるでしょう。 また、細菌の繁殖を避けるため、できるだけ低温で解凍するということも大切なポイントです。

もっともおすすめ!氷水での解凍

短時間で安全に解凍できるもっともおすすめの方法です。

鶏肉は必ずジップ付き保存袋に入れましょう。しっかり密封することで、解凍する間に鶏肉が細菌に感染するのを防ぎ、細菌が周囲のシンクなどにつくことも避けられます。

次に鶏肉が丸ごと入る大きさのボウルに氷水を張り、鶏肉が完全に氷水に浸かる状態にします。 お湯は細菌の繁殖を促すので使わないようにしましょう。

その後、30分おきに氷水を取り替えます。約450gの鶏肉は約1時間で解凍できますが、丸鶏の場合は約1.5kgで3時間以上を要します。手間はかかりますが、冷蔵庫で自然解凍するよりは早く解凍することができます。

この方法で解凍した鶏肉は、再度冷蔵庫で保存することができないため、解凍後はすべて調理してしまいましょう。

時間があるなら…冷蔵庫での解凍

ほかの方法と比べて時間がかかりますが、品質の悪化も少なくもっとも安全な方法です。

450gの鶏肉で約5時間、丸鶏の解凍には24時間以上かかる場合があるので、前もって調理の予定を立て、解凍にかかる時間をきちんと逆算してから解凍を始めましょう。

冷凍の鶏肉を冷蔵庫に入れる際、庫内のほかの食材の上に液体が落ちないように、バットやボウルの中に入れ、冷蔵庫の最下段の一番手前に置きましょう。

解凍されると、まわりの氷が溶けて触るとやわらかい感触になります。

丸鶏の解凍の場合、鶏肉の内部に手を入れて解凍しているかどうかを確認しましょう。中に小さな氷がついているならば、まだ完全に解凍が完了していないということになります。

お急ぎの時は…電子レンジで解凍

もっともスピーディーに解凍できる方法ですが、加熱しすぎると細菌の繁殖が促されてしまうので十分注意が必要です。

鶏肉を包装から取り出し、解凍中に液体がこぼれないように電子レンジ対応のボウルに鶏肉を入れます。

電子レンジに解凍モードがある場合は、解凍時間を確認の上利用しましょう。解凍時間がわからない場合は、まず2分間加熱し、その後1分おきに加熱して、鶏肉の状態を確かめながら解凍します。全体がやわらかくなれば解凍完了です。この時、鶏肉に火が通っていないことを確認しましょう。

また、丸鶏の電子レンジでの解凍は、鶏肉の栄養素とうまみが失われてしまうのでおすすめできません。

解凍した鶏肉はすぐに調理し使い切りましょう。冷蔵庫での再保存はNGです。

少量ならフライパンでも!

200g以下の少量の鶏肉であれば、フライパンでも解凍ができます。

冷凍の鶏肉をジップ付き保存袋に入れ、約70mlの水を入れたフライパンに投入、蓋をしてそのまま強火で3~4分加熱し、火を止めて余熱で1分ほど放置しましょう。

フライパンの中でスチーム状態にすることで、短時間での解凍が可能になります。また、蒸気の効果で肉の表面が乾燥しないため、加熱が進んでも固くならず、しっとりした状態で解凍することができます。

わずか数分で解凍できるという手早さが魅力ですが、肉の形状によっては火が通り過ぎてしまうというデメリットが。温度変化も激しいので、ドリップが流れ出やすくなります。

丸鶏や大きな塊肉は解凍ムラが出やすいため、この方法は向きません。

冷凍した鶏肉の賞味期限は?

鶏肉を冷凍保存する際は、キッチンペーパーなどで水気をとり小分けにしてラップにきっちり包みフリーザーバッグに入れ平らにして空気を抜いてから冷凍庫に入れます。 冷凍保存の賞味期限は2週間~1ヶ月程度。保存期間が長くなると冷凍やけすることがあるので、できるだけ早く使い切るようにしましょう。 醤油やみりん、酒などで下味をつけたり、酒蒸しにするなど、下処理をしてから冷凍しておくと、保存性も高まりすぐに調理に使えるので便利です。

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