ライター : uni0426

中国からやってきた白いフワフワ!その名も「マントウ」

「マントウ」という食べ物を聞いたことがあるでしょうか?マントウとは、中国で食べられている蒸しまんじゅうのことなんです。マントウは、実は私たち日本人にも馴染み深い味。寒くなるとコンビニのホットケースに並ぶ中華まん。あの中華まんの、具のないバージョンのものをマントウと言います。 そんなマントウは、パンを作るよりも簡単で、食べ方のアレンジも効くお役立ちな主食なんです!今回はマントウについて、その歴史や作り方、食べ方の絶品アレンジもご紹介します。

饅頭のルーツにも!マントウの正体解明

マントウは主食なんです

マントウは、中国の蒸しまんじゅうのこと。米食がメインだと思われがちな中国ですが、実は中国北部の主食はこのマントウなんです。お店でも買うことができますが、各家庭で自家製マントウを作って、おかずをはさんだり、スープに浸したりするのが一般的な食べ方だと言われています。 小麦粉、イースト、水があればできる超シンプルレシピで、家庭により好みで塩や砂糖、黒砂糖などを加えます。あんまんのような半球状か、かまぼこ型をしていることが多いようです。同じ生地を花のような形に成形して蒸したものを花巻といい、肉あんを包めば肉まんにもと、いろんな料理に変身します。

歴史あるマントウの起源

三国時代の中国・蜀の時代、川の氾濫を防ぐため、人間の首を切り落としたものを川に沈めるという風習がありました。この風習をなくしたいと考えた、当時の宰相であった諸葛亮は、マントウと呼ばれる小麦粉を練った皮で肉を包んだものを、川へ投げ込んだのです。 すると川の氾濫は治まり、川へ投げ入れる必要がなくなったマントウは祭壇に供えられた後、人々が口にするようになりました。最初は人間の頭ほどあった大きさが、徐々に食べやすく小さくなっていき、現在の手のひらサイズになったと言われています。 日本の「饅頭」のルーツにもなっていると言われているマントウ。1349年、禅宗の僧侶とともに中国から日本へやってきた林浄因は、奈良の和菓子店・塩瀬総本家を創業しました。 肉を食べることを許されない僧侶のために、あんこをマントウで包んで蒸したものが饅頭の始まりだと言われています。また、1241年、南宋へ渡った僧侶・円爾がその製法を日本へ持ち帰り、博多でその味を広めたという説もあります。いずれにしても、長い歴史を持った伝統の食べ物なんですね。

残りおかずが生まれ変わる!マントウのおいしい食べ方

マントウそのものにはあまり味がないので、具材を挟んで食べるのがおすすめです。シンプルな味なので、和洋中どのような具材とも合いますよ。切り込みを入れたマントウにジャムやあんこ、ピーナッツバターを塗った甘い系マントウはお食事だけでなく、スイーツとしても楽しめます。 調理した肉や魚、野菜などを挟んだおかず系マントウもおいしいですよ。わざわざ具材を作らなくても、残りおかずを挟むだけでOK。カレーにハンバーグ、焼き魚……なんでもおいしくいただけるのがマントウの魅力です。残ったおかずのアレンジとしても大活躍しそうですね。

おうちで簡単!ふかふかマントウの作り方

蒸したてのマントウのふかふか、ホワホワ感は幸せの味。そんなマントウをお家で作ってみましょう。 小麦粉に塩、砂糖、ラードとイーストを混ぜ、水を加えてこねてからひとまとめにした後、発酵させます。適度な大きさに切り分けてから二次発酵し、蒸し器で10分ほど蒸して、できあがり。 中国では小麦粉、イースト、水のみで作る家庭もあるようですが、塩や砂糖を入れることでほんのりとした味がつき、ラードがコクとしっとり感を与えてくれます。 成形は大きくまとめたものを切り分けただけのものや、大きく平らにしたものをクルクルと巻いてから輪切りにしたもの、小さく切ってから丸めたものなど、家庭によって形もそれぞれです。

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