コツを理解したところで、いざ実践

●祐梨子 「バターの状態が、クッキーの味と形に大きく影響しているとは知りませんでした。クッキーって簡単なイメージだったけれど、意外と奥が深いんだなぁ…」 ●先生 「そうなんです。でも、奥が深いからこそおもしろいですよね。それではさっそく、最初に教えた3つのポイントをおさらいしながら作っていきましょう!」 ●祐梨子 「わ~とっても楽しみ♪ よろしくお願いします!」

「バタークッキー」の作り方

材料(直径45mm、厚み15mmサイズ、約8枚分)

・無塩発酵バター … 100g ・バニラビーンズ … 1/2本 ・粉糖 … 40g ・アーモンドパウダー… 30g ・準強力粉 … 120g ・クリスタルシュガー(粒子が大きいグラニュー糖)… 適量 ※フードプロセッサーを使用しない場合でも、材料の分量は同じ。 ※発酵バターとは、乳酸菌を添加させて作ったバターのこと。日本では非発酵バターが主流だが、ヨーロッパでは発酵バターが一般的。風味豊かな味わいが特徴で、最近では日本のスーパーでも扱われるようになった。賞味期限が短いため、調理後もなるべく早めに食べること。 ※粉糖は茶こしで濾してから計量する。粉糖がなければグラニュー糖でもOKだが、粉糖のほうが生地に軽さが出る。なお、粉糖には「①オリゴ糖入り」「②粉末水あめ入り」「③純粉糖」「④コーンスターチ入り」などの種類がある。今回は①~③の粉糖がオススメ。 ※薄力粉ではなく準強力粉(フランス粉)を使用するのは、ザクッとした生地感のある食感にするため。

今回使用したキッチンツール

・フードプロセッサー ・メッシュ素材のベーキングシート(シルパン) ・ギターシート(厚手のしっかりとしたビニールシート。ラップでも可) ・めん棒 ・ルーラー2本(15mm角。生地の厚さを均一するために使用する) ・ゴムベラ ・円形の抜き型(今回は直径45mmを使用)

下準備

・バターは1cm角にカットし、冷蔵庫で20〜30分冷やしておく。(冷凍庫の場合は10分程度。これ以上冷やすと、バターが混ざるまでに時間がかかってしまうため) ・粉糖、準強力粉、アーモンドパウダーはふるって合わせ、冷凍庫で1時間くらい冷やしておく。(粉類が温まっていると、バターの温度が上がって溶けやすくなってしまうため)

クッキー生地を作る(フードプロセッサーを使用)

① バニラビーンズを取り出し、バターに合わせる。
ポイント
・ナイフの背でバニラの鞘をなぞって中身を端に寄せると、種を取り出しやすくなる。 ・残ったバニラの鞘は、乾燥させて砂糖の入ったタッパーに入れておくと、「バニラ風味の砂糖」として活用できるのでオススメ。
② すべての材料をフードプロセッサーに入れ、攪拌する。
ポイント
・バターが粉類に混ざり、全体的に黄色くなってくる。攪拌し続けると徐々に大きな塊ができる。 ・バターが溶けると焼き上がりの形がキープできなくなってしまうため、フードプロセッサーで攪拌する際は短時間で。
③ 生地がゴロゴロした状態になったら、ギターシート(ラップ)に取り出す。
ポイント
・クッキー生地には直接触らず、ギターシートの上からまとめていく。ラップでもOKだが、ギターシートの方が表面にシワができにくいため、綺麗に仕上がる。 ・生地内のバターが溶けないよう、触りすぎに注意。
※フードプロセッサーがない場合は…
① バターは日の当たらない場所で20分~30分ほど室温に置き、20℃くらいにしておく。粉類(粉糖、準強力粉、アーモンドパウダー)は合わせ、冷凍庫で30分ほど冷やしておく。 ② バニラビーンズを取り出し、バターに合わせる。 ③ ②に粉類を合わせ、ゴムベラでバターの水分を分散させるように混ぜていく。

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