ライター : shucyan

フードアナリスト / 江戸ソバリエ / ソルトマイスター

本格テールスープの作り方を徹底解説!

仙台名物の牛タン定食でおなじみのテールスープ。さっぱりとした透明感のある塩味のスープで、深みのあるコクと旨味があり、煮込まれた牛テールはホロリと崩れるほどやわらか。長時間煮込まれており、その味わいも絶品です。一見ハードルが高そうですが、圧力鍋を使った作り方を詳しくご紹介します。

圧力鍋で本格テールスープのレシピ

Photo by shucyan

牛テール肉はデパートでさえ取り扱っている店が少ないので、肉の専門店を検索して電話で確認すると確実です。1本単位で販売している店もあります。1本で大体1.5kgほどになります。必ず下ゆでして、血抜きすることがポイントですよ。

材料(4人分)

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テールスープをおいしくするコツ

  1. ていねいな血抜き、焦らずに弱火でじっくり煮込むこと、香味野菜やスパイスを加えて臭みを抑えること、そして塩加減が大切です。味付けのタイミングと煮込み時間によって水分が蒸発するので、塩味が変わってきます。長時間煮込む場合は、あらかじめ蒸発分を計算に入れて、水を多めにしましょう。

テールスープの下ごしらえ

1.血抜きをする

牛テールを水につけている様子

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下ゆでの前に、生の肉を1〜2時間ほど浸して、汚れや血液がにじみ出て来るのを待ちます。水が濁ったら途中で取り替えましょう。

2.下ゆでする

牛テールをゆでている様子

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次に下ゆでします。いきなり沸騰したお湯に肉を入れると残った血液などが固まってしまうので、必ず水から火にかけて、沸騰したら5分~10分間ゆでます。

3.肉の臭味を洗い流す

ゆでた牛テールの写真

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下ゆでしたお湯は捨てて、流水で肉の表面を洗い流します。面倒でも臭みの原因となる血などをしっかりと取り除きましょう。このあとで、改めて煮込んでいきます。 ※こちらで使用した圧力鍋は、圧力を高圧と低圧の2段階設定が可能。使った牛テールは身が分厚くて火が通りにくいので、高圧で調理しました。

テールスープの作り方

1.香味野菜を加えて煮込む

野菜を鍋に入れた写真

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下ゆでが済んだら、本格的に煮込みましょう。最低でもテール肉が完全に浸るまでお鍋に水を入れます。ニンニクやショウガなどの香味野菜、ローリエも加えます。

2.じっくり煮込んでいく

圧力鍋で調理する写真

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最初は強火にして(火が鍋の外側に広がらないように注意)、沸騰したら弱火に落としてコトコト2〜3時間、じっくりと煮込みます。強火のままだと、脂や旨味がどんどん流れ出て肉が硬くなってしまうので注意しましょう。

3.火を止め、ひと晩置く

テールスープの写真

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煮込みが終わったら火を止めて、自然に圧力が下がるのを待ちます。 スープの温度が下がるほどに味がなじむので、できればそのままひと晩置いてください。

4.牛テール以外の材料を取り出して温める

テールスープの写真

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召しあがるときは、牛テール以外の材料を取り出して温めます。塩コショウで味を調整。このままでも十分においしいのですが、さらに2〜3時間煮込むと、お肉がトロトロになります。スープは煮詰まっていますので、加水してもOKです。

5.薬味をのせてめしあがれ。

完成したテールスープ

Photo by shucyan

再加熱したら、器に盛って白髪ねぎを飾りましょう。肉はやわらかくプルプルに煮込まれてコラーゲンたっぷりです。お好みで、黒胡椒か七味唐辛子を振ってもおいしいですよ。

アイデアいろいろ!テールスープアレンジ3選

1. ピリ辛。ユッケジャンテールスープ

辛いものが好きな方におすすめ。こちらは牛テールスープにコチュジャンや唐辛子などを加えた、ユッケジャンスープのレシピです。コクのあるテールスープに、辛味が加わることでごはんが欲しくなりますよ。食べ終わる頃には身も心もほかほかに。

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