ライター : kinako

ウォッシュチーズってどんなチーズ?

チーズは世界中に1,000もの種類があると言われていますが、ナチュラルチーズとプロセスチーズに分類され、さらに細かく分類されています。 ウォッシュチーズは、ナチュラルチーズに分類されます。チーズの外皮を塩水や酒で洗い、外皮についている菌を熟成させます。賞味期限は製造後(輸入年月日から)1~2ヶ月。乾燥しやすく、乾燥が進むと外皮にひびが入るため、開封してから2週間前後で食べきるのがおすすめです。

特徴は強烈な匂い!

通好みのチーズ

ウォッシュチーズの最大の特徴は強烈な匂いです!匂いのもとは、外皮についている菌。熟成中に菌の量を調整するため、チーズは何度も洗われます。洗う際にはブランデー・ビール・ワインなど土地の地酒が使われるため、チーズによって風味が異なることも特徴のひとつです。 熟成が進むにつれて匂いは強くなりますが、外皮を取ってしまうと中はさほどクセがなく、しっとりクリーミーでコクがあります。おいしいチーズなのですが、とにかく匂いが!という方も多く、初心者向けというよりは、チーズ通向けのチーズをいわれています。

匂いの原因「リネンス菌」って?

強烈な匂いの原因は、使用されているリネンス菌にあります。リネンス菌は、枯草菌(こそうきん)の一種で、空気中にも存在している常在細菌のひとつです。 ウォッシュチーズの匂いをかいで、何かと似ているような……と思った方もいらっしゃるかも知れません。リネンス菌は納豆の匂いとよく似ているのです。大豆を納豆菌で発酵させて作る納豆ですが、納豆菌も枯草菌の一種。納豆の匂いを思い浮かべると、ウォッシュチーズがどのような匂いなのか見当がつきやすいかも知れません。 よく外国の方は納豆の匂いが苦手、という話を聞きますが、ウォッシュチーズの匂いは苦手、とする外国の方も多いようです。日本人は納豆の匂いに慣れている人が多いので、ウォッシュチーズにも慣れやすい、という説もあります。

ウォッシュチーズの種類

ウォッシュチーズの種類もさまざまですが、その中でもよく知られているものをご紹介します。

エポワス

美食家「ブリア=サヴァラン」から「チーズの王」と賞賛されたエポワス。塩水とマールという地酒で洗われ熟成されるチーズは、フランス・ブルゴーニュ地方で作られました。16世紀には作られていたといわれ、美食家のナポレオンも好んだチーズといわれています。シワのある外皮の中は、スプーンですくえるほどトロトロのチーズがたっぷり詰まっています。

ポン・レベック

カマンベールなどの世界的に有名なチーズに並び、ノルマンディの三大チーズのひとつがポン・レベック。12世紀に修道院で作られていたと伝えられており、ノルマンディ地方で最も古いチーズといわれています。塩水で洗われますが、塩味や風味がウォッシュチーズの中でも控えめです。外皮はかためですが、中はもちもちと弾力があります。
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