カレーを冷凍するときのコツと注意点

カレーを熱いままで冷凍しない

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カレーを熱いまま冷凍すると、近くにあるほかの食品を傷めてしまいます。必ず粗熱をとって入れてください。かといって完全に冷えるまで放置するのは、細菌の増殖を招くので危険です。鍋を手で触れるくらいの温度になれば、容器や袋に入れ替えても大丈夫。

夏はなかなか冷たくならないため、鍋底を水で冷やすと早いです。さらにカレーをよくかき混ぜて、全体を空気に触れさせると、より冷えやすくて食中毒防止にもなります。ウエルシュ菌は、酸素に触れると徐々に死滅する偏性嫌気性菌なので、増殖を抑えることができますよ。(※1)

アルミトレイの上で早く冷凍する

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家庭用冷凍庫では業務用のような急速冷凍は望めませんが、少しでも手早く冷凍することで風味と品質の劣化を防げます。最近は急速冷凍室がついた冷蔵庫もあるので、ついていれば積極的に利用してください。なければ熱伝導率の高いアルミ製トレイや、バットにのせるとより早く冷凍できます。

にんじんやじゃがいもは小さくする

カレーの定番具材であるにんじんやじゃがいもは、冷凍すると食感が悪くなります。中の水分が凍って膨張することで、細胞の組織が壊れてスカスカの状態になり、パサパサした食感になるためです。

どちらも大きくカットしたものは、必ず取り除いてください。または取り出したにんじんは細かく切ってカレーに戻し、じゃがいもはマッシュして別の保存容器に入れれば、冷凍しても大丈夫です。

キーマカレーは玉ねぎやにんじんなどの野菜をみじん切りにするので、そのままの状態で冷凍して問題ありません。

冷凍カレーに向いているおすすめの具材

カレーを冷凍するなら、水分の少ない具材を使いましょう。前述した通り、特に注意してもらいたいのは水分の多い野菜。にんじんやじゃがいもは冷凍してしまうと、食感が損なわれてしまいます。

解凍してもおいしく食べられる野菜は、玉ねぎやきのこ類、トマトなど。冷凍保存する場合、入れる野菜にも注意して作ってくださいね。

冷凍保存したカレーの上手な解凍方法

冷蔵庫内に移し替えて自然解凍

カレーに限らず冷凍食品のほとんどは、冷蔵庫内での自然解凍がベストです。量にもよりますが、保存袋に入れたものは表面積が広いので、前日の夜に冷蔵室に移しておけば翌日のランチに間に合います。

食べる前は、必ず鍋やレンジでしっかり再加熱することを忘れないようにしましょう。

急ぐときは流水解凍がおすすめ

「前日に冷蔵室へ移すのを忘れた」「ランチで急にカレーが食べたくなった」そういうことはありがちですよね。そんな場合は流水解凍をおすすめします。蛇口から水を少し流して、ボウルにカレー入りの密閉袋を浸すだけ。

真夏なら5分程度、真冬でも10~15分で解凍できます。容器で冷凍したカレーは密閉袋に移し、中身が袋の内側に密着するように空気を抜いて、流水につけるほうが効率的です。

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