ライター : こやまゆうこ

食品衛生管理者/ 食品衛生監視員

そもそも「賞味期限」とは?

「賞味期限」とは、「期待されるすべての品質の保持が十分に可能であると認められる期限」のことで、期限までは品質が保たれ、おいしく食べられるとされるものです。ヨーグルトやハム、ウインナー、スナック菓子、缶詰など、比較的劣化の遅い食品に設定されています。

一方、「消費期限」とは、「腐敗、変敗そのほかの品質の劣化に伴い安全性を欠くこととなるおそれがないと認められる期限」のことで、期限を超して食すと危ないことを意味しています。パン、肉、弁当、惣菜などの傷みやすい食品に設定されています。

いずれも、「未開封」の状態で指定された保存方法で保存した場合に有効となる期限です。「賞味期限」は「消費期限」とは異なり、期限が過ぎたからといってすぐに食べられなくなるわけではありません。ただし、風味や食感が落ちることに加え、保存状態によっては安全性が低下している場合もあるため、注意が必要です。(※1,2)

ウインナーの賞味期限は「製造から3週間~1ヶ月程度」

Photo by 藤井ぽんた

ウインナーの賞味期限は商品によって異なりますが、一般的には製造から3週間~1ヶ月程度とされています。未開封の状態で、パッケージに記載された温度帯(通常10℃以下)で保存されていれば、この期間内はおいしく召し上がれます。 ただ、一度開封すると、空気に触れることで雑菌が入りやすくなり、劣化も進行します。開封後は冷蔵保存であっても、2〜3日以内に食べ切ることが推奨されます。(※1,2)

食べられないウインナーの見分け方

白く糸をひいたり、ネバネバしている場合は、細菌が繁殖している可能性があります。また、袋の中の水滴が白く濁って粘ついていたり、酸っぱいような臭いがしたり、カビが見られる場合も、食べるのは避けましょう。こうした異常が見られる場合は、加熱しても食中毒のリスクが残るため、必ず廃棄してください

なお、袋のふくらみに関しては、すべてが異常というわけではありません。多くの製品では「ガス充填包装」といって、鮮度保持のために食品と一緒にガスを封入しています。そのため、袋が軽くふくらんで見えることがあります。ただし、購入時よりも明らかに膨張していたり、開封時に異臭がする場合は、傷んでいるおそれがあるため注意が必要です。調理の前には状態をよく確認するようにしましょう。(※3,4)

ウインナーを長く保存したいなら冷凍がおすすめ

Photo by morico

冷凍方法

ウインナーを長く保存したい場合は、冷蔵よりも冷凍保存のほうが適しています。冷凍する際は、一度に使いきれる量ずつ小分けにしてラップで包むと、劣化を抑えられます。

ただし、長期間の冷凍保存は冷凍焼けの原因にもなるため、1ヶ月以内を目安に使い切るようにしましょう。(※5,6)

解凍方法

冷凍したウインナーの解凍方法は大きくふたつ。冷凍したままの状態で加熱処理をおこなうか、冷蔵庫で自然解凍をするかです。冷蔵庫で自然解凍する場合は、サイズにもよりますが4時間程度を目安にしましょう。

ちなみに、冷凍したままフライパンで焼いたりゆでたりする場合は、サイズや量によって火が通りにくく解凍しづらいことがあります。冷凍する場合は薄切りや小分けにしておくと、調理をする際に時間の節約になり、必要な分だけ使うこともできるので便利ですよ。(※5,6)
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

編集部のおすすめ