ライター : soyopii

監修者 : 竹内 弘久

杏林大学医学部付属病院 外科医

秋の味覚「柿」は便秘を改善する!?

「食欲の秋」と呼ばれることもあるほど、秋はついついおいしいものをたくさん食べたくなってしまいますよね。 今回ご紹介する秋の味覚のひとつである「柿」は、便秘対策にとても優秀な食べ物です。しかしその反面、食べる量を意識していないと、便秘になってしまうこともあるとか。今回は、柿と便秘の関係について詳しくご紹介します。

柿が便秘対策に良いとされている理由

柿には、水溶性食物繊維の一種である「ペクチン」と、ポリフェノールの一種である「タンニン」という成分が含まれています。 これらはそれぞれ異なった特徴を持っており、ペクチンには便をやわらかくする作用、そしてタンニンには便を固める作用があるとされています。あわせて、柿には豊富な食物繊維が含まれており、整腸作用が見込めます。 このことから、柿は便秘にも下痢にも効果があるとされているんです。

しかし便秘を引き起こすことも

便秘が改善されるという一方で、柿を食べると便秘になると言う人もいます。その理由は、便を固めるというタンニン。「便秘に効く」とされているのはペクチンですが、柿を多く食べるとタンニンも一緒に摂取することになり、逆に便秘に拍車をかけるおそれがあるのです。

また、渋柿を多く食べるなどして必要以上にタンニンを過剰摂取すると、胃の中で石になってしまうこともあるので、注意してください。

甘柿にはあまりタンニンが含まれていないので、甘柿を1〜2個食べる分には、タンニンの過剰摂取にはならないでしょう。

まだまだある柿の栄養と効果

ビタミンC

甘柿には、100gあたり70mgのビタミンCが含まれています。(※1)ビタミンCは、肌の土台となるコラーゲンの生成に欠かせない成分です。ビタミンCをしっかり摂ることでコラーゲンが正常に生成され、ハリのある肌を保つことにつながります。(※2) また、免疫細胞である白血球の働きを強める作用もあるため、免疫力の向上にも効果的です。(※2)

マンガン

甘柿100gあたり、0.50mg含まれているマンガン。(※1)体内の各所に存在しているミネラル成分で、骨や皮膚の健康維持に関わる働きを担っています。また、さまざまな酵素の構成成分でもあるので、代謝をおこなう際にも欠かせない存在です。(※3)
※新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、不要不急の外出は控えましょう。食料品等の買い物の際は、人との距離を十分に空け、感染予防を心がけてください。
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