桃とは違う?信州生まれのフルーツ「ワッサー」の魅力とレシピまとめ

みなさんは「ワッサー」というフルーツを知っていますか?平成2年に新種登録されたフルーツで、桃とネクタリンの自然交配によって生まれたそうです。今回は、桃にそっくりな「ワッサー」の特徴や食べ方、アレンジレシピなどまとめてご紹介します。

信州生まれの「ワッサー」とは?

ワッサーは、長野県須坂市で生まれました。果樹園を営む中村渡氏が、1968(昭和43)年に「山根白桃」と「水野ネクタリン」を混植している自園のなかにできた果実の種をまき、1971(昭和46)年頃、実となった木から選び抜き、育てた偶発実生とされています。1988(昭和63)年に登録出願、平成2年に品種登録されました。ちなみにワッサーという名前の由来は、中村渡氏の子供時代に呼ばれていたニックネームなんだそう。

須坂市にあるマルジルシ農園では、この品種にいち早く注目し、「ワッサークィーン®」という名前を付けて生産・販売を開始。今ではワッサーの生産量が日本一なんです。

ワッサーの特徴は?

ワッサーは、通常の桃より小ぶりで、ネクタリンと同じくらいの大きさです。切った直後の果肉は黄色で、実は引き締まっていてサクサクとした歯ごたえ。果実がかためでしっかりとしていますが、噛むと果汁が口のなかでたっぷり広がります。甘みはあまり強くなく、酸味は少なめ。ワッサーの果肉には、カロチンや鉄分が多く含まれています。

発祥地である長野県須坂市を中心に生産されているワッサーですが、まだ生産量が少なく、ほかの地方ではほとんど販売されていませんので、ネットでの購入をおすすめします。価格相場は、ワッサー2kg(5〜9玉)で2,000円前後といったところです。

収穫時期

ワッサーの収穫時期には、早い時期に実り栽培期間の短い早生(わせ)と、平均的な栽培期間で実る中生(なかて)があります。早生は7月下旬〜8月中旬、中生は8月中旬〜8月下旬に収穫し、出荷されます。

ワッサーと桃の違いは?

ワッサーは、桃よりも果汁が少なく、皮をむいてしたたり落ちるほどではないので、あまり手を汚さずに召し上がれます。桃がとにかく身崩れしやすいのに対して、ワッサーは適度なかたさがあるので身崩れしにくく、また果実があざやかな黄色なので、タルトを作るのに適しています。気になるお味は、白桃の甘みにネクタリンの酸味がほどよくきいて、絶妙な旨みがあります。

食べごろのワッサーの見分け方

ワッサーの食べごろですが、全体的に赤く色づき緑や黄色の部分が少なく、また触って少しやわらかければ、ほどよい甘さといえるでしょう。後ほど紹介するレシピのなかには、新しくてかためのワッサーを賢くアレンジするものもありますので、参考にしてください。

栽培方法

まだまだ珍しいフルーツのワッサーですが、実は、日あたりと排水がよければ本州どこでも育てられ、また鉢植えでの栽培も可能です。植えつけ時期は11月〜3月頃までで、排水、通気性のよい、やや肥沃な砂壌土が適しています。縦横深さ80cmの植え穴を掘り、掘り上げた土には苦土石灰をカップ1杯ほど混ぜておきます。

水やりですが、ワッサーは根腐れを起こしやすく、庭植えでは特に必要ありません。鉢植えでは真夏のみ1日2回十分に水を与え、ほかの季節は乾いたら与える程度とします。花粉が多いので人工授粉は必要ありませんが、開花間もない時期におこなうことでより確実に実がなるそうです。開花後4週間と5月中下旬の2回、摘果をおこなって余分な果実を取り除きましょう。果実1個につき、15~20枚の葉がつくぐらいがよいです。

生産量の少ないワッサーなので、自分で栽培してみるのもありかもしれません。

ワッサーの食べ方

果実がかためのワッサーですが、日を置いて少し実がやわらかくなると甘味が増してきます。生で食べる時は、桃と同様で冷やし過ぎると甘みを感じにくくなるので、冷蔵庫で1~2時間ほど冷やすとよいでしょう。

加熱しても実が荷崩れしにくいワッサーはタルト菓子にぴったりで、また洋食ではワッサーをカットしてバターソテーにするとおいしく召し上がれます。甘さが控えめでほどよい酸味があるので、肉料理の付け合わせにもおすすめです。

ワッサーのおすすめレシピ

桃のコンポート

大きめのフライパン、または鍋にビート糖、水、レモン汁を入れて火にかけ沸騰させます。そこへ皮の割れ目を下にした桃を入れ、落し蓋をし、5分ほどを目安に加熱します。粗熱が取れたら取り出し、皮を剥いて、シロップに漬けた状態でひと晩冷やしたら完成です。

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