ライター : 稲吉永恵

野菜ソムリエ / ローフードマイスター / オーガニックコンシェルジュ

ごぼうは中身が赤くても食べられる

ごぼうの中が赤く変色していても、食べて構いません。赤く変色したのは腐ったりカビが生えたりした訳ではなく、ごぼうに含まれるポリフェノールが酸化したため。この記事では、野菜ソムリエがごぼうが赤色に変色する原因を詳しく解説します。味の影響があるかどうかや、変色を防ぐ方法も確認しておきましょう。

ごぼうが赤くても食べられる!この記事のまとめ

  1. ごぼうは中身が赤くても食べられる
  2. ごぼうが変色する原因は「ポリフェノールの酸化」
  3. 酸化するということは品質や風味が低下することに繋がり、味の影響は多少ある
  4. ごぼうが赤く変色するのを防ぐには、切ったらすぐに水にさらすこと
  5. ごぼうは土が付いた状態であれば常温保存が可能だが、洗いごぼうは傷みやすいため冷蔵または冷凍保存する

ごぼうが変色する原因は「ポリフェノールの酸化」

ごぼうが変色する原因は、ポリフェノールが酸化したためです。ごぼうには、クロロゲン酸というポリフェノールの一種が含まれています。このポリフェノールが、ごぼうに含まれるポリフェノール酸化酵素や空気中の酵素によって酸化し、赤色やピンク色に変色するのです。

切って空気に触れることで赤く変色する場合と切ったら中が赤い場合とありますが、どちらも原因は同じ。ポリフェノールの酸化によるものなので、赤く変色したごぼうも食べられます。

ごぼうの中身が変色した際の味の影響は「多少ある」

赤色やピンク色に変色したごぼうは、食べても問題ありません。いっぽうで、ごぼうに含まれるポリフェノールの成分はあくの一種でもあるため、苦味や渋味など雑味を感じる場合があります。

ごぼうの変色は、ポリフェノールが酸化したことが原因です。酸化するということは品質や風味の低下に繋がり、多少味の影響を感じるかもしれません。気になる場合は変色した部分を取り除きましょう。

ごぼうの変色を防ぐ方法

Photo by 稲吉永恵

切ったごぼうが赤く変色するのを防止するためには、水か酢水にさらします。酢水の場合は500mlに対して穀物酢小さじ1/2杯が目安です。空気に触れるとすぐに変色するため、カットした先からさらしましょう。

すでに赤く変色している場合は、変色は止められません。変色した部分を取り除いて食べるか、早めに使い切りましょう。

ごぼうは腐るとどうなるか特徴を解説

ごぼうは腐ると表面が黒ずんだり、酸っぱいような異臭がしたりします。水分が抜けてシナシナやスカスカになっているものも劣化している証拠です。ぬめりが出て、溶けたような状態になった場合も使わずに処分しましょう。

ごぼうの適切な保存方法

保存方法保存期間手順
常温約1ヶ月土が付いた状態で新聞紙で包んで風通しのよい冷暗所に立てて保存
冷蔵3〜4日洗いごぼうはラップで包み冷蔵庫の野菜室で立てて保存
冷凍約3週間使いやすい大きさに切り水にさらしてあくを抜く
水気をしっかり拭き取り、使う分量ずつラップで包みフリーザーバッグに入れて冷凍庫で保存
ごぼうは土が付いた状態であれば常温保存が可能です。洗わずにそのまま新聞紙で包んで風通しのよい場所に立てて保存しましょう。冬場であれば1ヶ月、夏場でも1週間ほど保存できます。

ごぼうは洗うとあまり日持ちしません。すぐに使う場合は使いやすい大きさにカットしてラップで包み、冷蔵庫の野菜室に立てて保存しましょう。3〜4日保存できますが、傷みやすいため早めに使ってください。

それ以上保存したい場合は冷凍します。乱切りや薄切り、ささがきなど使いやすい大きさにカットし、水にさらしてあくを抜きます。水気を切って水分をしっかり拭いてから、使う分量ずつラップで包んでフリーザーバッグに入れましょう。冷凍庫で約3週間保存可能。使うときは凍ったまま炒めたり、鍋に入れて煮込んだりしてください。

赤いごぼうは食べても大丈夫!なるべく早く使おう

ごぼうが赤く変色していても、ごぼうに含まれるポリフェノールの酸化が原因なので食べられます。ただし品質や風味が落ちているサインなので、なるべく早く使いましょう。どうしても気になる場合は取り除いて食べるのがおすすめ。適切な保存方法や変色防止のコツもぜひ参考にしてくださいね。

編集部のおすすめ