ライター : 稲吉永恵

野菜ソムリエ / ローフードマイスター / オーガニックコンシェルジュ

プロがおしえる。かぶの煮物

Photo by 稲吉永恵

調理時間 20
保存期間:冷蔵庫で2〜3日

かぶをおいしい煮物に仕上げるには、ポイントが9つあります。かぶの選び方から切り方、煮方まできちんと押さえれば、失敗なくとろけるような煮物が完成しますよ。味付けはかぶの甘さをいかすやさしい味わいです。味見をして塩やみりんなどで調整してくださいね。

材料(2〜3人分)

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かぶの煮物のポイント9つ

  1. おすすめのかぶの大きさは小かぶ(直径6cm程度)〜通常サイズ(直径8cm程度)がおすすめ
  2. 皮をむくほうが味染みがよく煮る時間が短く済む
  3. 茎を少し残すと彩りがよくなり、かぶが主役になる
  4. 茎を残す場合は茎の付け根を広げ、すき間の汚れを竹串でかき出す
  5. 小かぶの場合はまるごとにし、通常サイズのかぶを使う場合もできるだけ大きめに切る
  6. かぶの葉はあらかじめ下ゆでし、仕上げにサッと加えて煮る
  7. かぶの煮崩れを防ぐコツは火加減を弱めにし沸騰させずに10分ほど煮ること。火が通ったか竹串を刺して確認。
  8. 落とし蓋をして煮て味を染み込ませる
  9. 鶏肉の旨みをいかして薄味にし、かぶのおいしさを引き立たせる

作り方

1.かぶを切って洗う

かぶの茎を切る様子

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かぶは茎を付け根から3cmほど残して切り落とします。かぶの茎を少し残すと彩りがよくなり、かぶが主役の煮物にぴったりです。
かぶをボウルにためた水でふり洗いする様子

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かぶの皮をむかずに使うため白い部分をきれいに洗い、ボウルにためた水に茎部分を下にしてふり洗いします。
かぶをカットする様子

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かぶを半分にカットしてから半分〜1/3に切ります。小かぶを使う場合はまるごと、通常サイズのかぶの場合もできるだけ大きめに切ります。
ボウルにためた水につけてかぶの付け根を広げて洗う様子

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かぶの茎の付け根には汚れや砂が入り込んでいます。ボウルにためた水につけて付け根を広げ、すき間の汚れを竹串でかき出しながら洗います。

2.鶏もも肉をカットし、かぶの茎を塩ゆでする

ひと口大にカットした鶏もも肉

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鶏もも肉は大きめのひと口大に切ります。煮ると縮むので大きめにします。
白い皿におかれたかぶの葉

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かぶの葉は鍋に湯を沸かして塩を入れてから1分ほどサッとゆでておきます。

3.鶏もも肉に焼き色をつける

鍋で鶏もも肉の皮目を焼く様子

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鍋を火にかけて鶏もも肉を皮目から焼きます。
鍋で鶏もも肉を焼く様子

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焼き色がついたら裏返します。

4.かぶを入れて煮る

鶏もも肉が入った鍋にしょうゆを入れる様子

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水250cc程度加えてから調味料を入れます。

かぶのやさしい味わいと鶏もも肉の旨みをいかし、薄めの味つけにします。味見をして物足りない場合は、塩やみりんなどで調整します。
鶏もも肉が入った鍋にかぶを入れたもの

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沸騰したらかぶを入れます。
鍋にキッチンペーパーで落とし蓋をした様子

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落とし蓋やキッチンペーパーをおき、中弱火にして10分ほど煮ます。

このレシピでは半分〜1/3にカットしたため10分ほどで煮上がりますが、小かぶをまるごと使う場合は15分ほど煮て様子をみてください。あまり煮過ぎると崩れやすいので注意してください。

5.火の通りを確認する

かぶに竹串を刺す様子

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かぶに竹串を刺してやわらかくなっていたら、かぶの葉を加えて1分ほどサッと煮て完成です。かぶの葉は塩ゆでしているため、温める程度でOKです。

かぶの皮をむくかどうかはお好みで

かぶの皮をむくかどうかはお好みです。白い部分をしっかり洗えば、皮をむかずに使って構いません。特に直径が6cm程度の小かぶは皮が薄く身もやわらかいため、皮つきのほうが煮崩れずきれいに仕上がります。味染みも問題ありませんよ。

ただ、横幅が10cm以上あるような大きなかぶは繊維質で硬い場合があり、かぶ特有のとろけるような食感を損なうおそれがあります。口当たりが気になるなら皮をむいてから煮るのがおすすめです。皮をむいたかぶは短い時間で味が染み崩れやすいため、加熱時間に注意しましょう。

かぶと相性バッチリな具材は?

かぶの煮物は、かぶだけでも作れます。煮汁にとろみをつけてあんかけのようにすれば、満足感のある仕上がりに。相性のよい具材は、鶏もも肉以外に油揚げや鶏ひき肉、豚バラ肉などコクや旨みのある食材を加えるのがおすすめです。

またベーコンやツナ缶などを加えて洋風に味付けしてもおいしいですよ。淡白なかぶの煮物が奥深い味わいになります。

かぶの煮物はコツを押さえて失敗なく作ろう!

かぶの煮物は一見むずかしそうに感じるかもしれませんが、工程が少なくとてもシンプル。その分おいしく作るには、洗い方や煮方に注意が必要です。意外とあっという間に火が通るので、加熱時間に気をつけて煮崩れないようにするのも大切なポイント。野菜ソムリエ直伝レシピを参考に、とろけるようなかぶの煮物を作ってみてくださいね。
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