ライター : 佐久間愛子

管理栄養士/糖尿病療養指導士/Webライター

ランニング後の食事は何分後にとるのがベスト?

ランニングのような有酸素運動後には、すみやかに水分や糖質、たんぱく質を摂ると良いでしょう。とくに、筋肉の修復を助けるためには、30~45分以内のたんぱく質の摂取が大切です。

運動後の体は、大量にエネルギーや栄養素を消費していたり、さまざまな筋肉細胞が傷ついていたりします。運動後に消費されている・筋肉修復を助ける栄養素をしっかり摂ることが大切です。(※1,2)

ランニング後に食事で摂るべき栄養素

ランニング後に摂るべき栄養素

  1. 筋肉合成に欠かせない「たんぱく質」
  2. 筋肉合成を助ける「炭水化物」
  3. 代謝に関わる「ビタミンB群」
  4. 貧血対策に役立つ「鉄分」

筋肉合成に欠かせない「たんぱく質」

たんぱく質は筋肉の主な成分です。運動後に早くたんぱく質を補給したほうが数時間経過したときよりも、筋肉たんぱく質の合成が高まるといわれています。

これは、運動後による筋肉の血流量の増加で筋肉合成に大切なアミノ酸の供給量が増えたり、成長ホルモンの分泌促進で筋肉合成が刺激されたりするためと考えられています。(※3)

筋肉合成を助ける「炭水化物」

炭水化物は、筋肉たんぱく質の合成を高めるのに大切です。筋肉合成のためには、たんぱく質と炭水化物の同時摂取が良いとされています。

炭水化物を摂取するとインスリンが分泌されます。このインスリンが筋肉たんぱく質の合成を高めるだけでなく分解も抑え、筋肉合成のための体内環境を整えてくれるんです。(※3)

代謝に関わる「ビタミンB群」

エネルギー代謝を効率良くおこなうには、分解や消化、吸収を助けるビタミンB群も大切です。とくにビタミンB1・B2・B6を意識してみましょう。普段は食事からの摂取や体内の腸内細菌によって作り出されるため不足しにくいのですが、激しい運動下ではビタミンB群の消費が高まるため、不足するおそれがあります。

運動後の疲労対策のためにも、ビタミンB群の摂取も意識してみてはいかがでしょうか。(※4)

貧血対策に役立つ「鉄分」

強度の強いトレーニングの継続により貧血のおそれが。筋肉の鉄の必要量の増加や発汗による鉄の損失、足底部への強い衝撃による赤血球の破壊などが理由として挙げられます。

個人差はありますが、貧血によって少しの運動でも息切れしたり頭痛や集中力の低下、食欲不振の症状がみられたりするおそれがあるので、鉄の摂取は意識しておきたいですね。(※5)
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