ライター : 相羽 舞

管理栄養士

1歳になったら離乳食はどんなふうに進めればいい?

1歳を過ぎると、離乳食の目安としては「完了期(12~18か月)」の月齢となります。固さや大きさを調整し、手づかみで食べやすいようにしてあげましょう。大人がサポートしながら、赤ちゃんが自分でスプーンやフォークも使っていきます。

しかし、1歳になったその日から完了期の離乳食にしなくてはいけないわけではありません。赤ちゃんの様子を見ながら、発育・発達に沿って進めていきましょう。(※1,2)

離乳食後期(カミカミ期)と完了期(パクパク期)の違い

離乳食後期離乳食完了期
月齢の目安9~11か月頃12~18か月頃
食材の固さバナナくらいの固さ肉だんごくらいの固さ
食材の大きさ5~8mm角程度1cm角やひと口大程度
(※1,3,4)
離乳食後期から完了期に進める目安として、バナナくらいの固さのものを歯茎でつぶしてうまく食べることができる積極的に手づかみ食べをする自分でスプーン・フォークを使って食べたがるといった姿が挙げられます。

これらの様子が見られ、後期食が順調に進んでいれば、完了食へ進めていきましょう。

1歳児の離乳食完了期の進め方

進め方のポイント

  1. 食事の回数は一日3回
  2. 必要に応じて一日1~2回補食を与える
  3. 固さや味つけに注意して、大人の食事から取り分けできる
1歳の離乳食は一日3回食とし、朝・昼・夕に摂るようにして生活リズムを整えましょう。それに加え、必要に応じて補食を与えます。補食の目的は、食事で摂り切れない栄養を補うこと。時間と量を決めたうえで、果物や乳製品、おにぎりなどを与えるのがおすすめです。

大人と同じタイミングで食べるときは、薄味でやわらかくしたものを取り分けてあげることもできますよ。(※1,3)

1食の量の目安

1回の食事の目安量
穀類軟飯90g~ごはん80g
野菜・果物40~50g
15~20g
15~20g
豆腐50~55g
全卵1/2~2/3個
乳製品100g
(※2)
エネルギーをはじめとする栄養素の大部分を、母乳やミルク以外の食物から摂れるようになる完了期。上記は1食あたりの目安で、野菜や果物はいろいろな種類を合わせた量で40~50g。魚・肉・豆腐・卵・乳製品は、そのなかからどれか1種類を与える場合の量です。組み合わせる場合は、量を調整してくださいね。

【Q&A】1歳児の離乳食で使わないほうがよい食材はある?

A:塩分や糖分が多いものや、消化しづらいもの、のどにつまりやすいものは避けましょう。

塩分や糖分の多いものは消化吸収の負担になったり、味覚に影響したりするおそれがあります。たとえば干物や練り物、生クリームや菓子パンなどです。玄米や雑穀のような消化しづらいものや、もち・いか・たこ・ナッツ類などののどにつまりやすいものも避けましょう。(※5)

【Q&A】1歳児が離乳食を食べないときはどうすればいい?

A:できる範囲で工夫してみて、それでも食べなければ割り切りましょう。

赤ちゃんによって、さまざまな食べない理由が考えられます。食事の時間を決めて、それまでにめいっぱい遊ばせてから食べる、食事のときはまわりのおもちゃを片付けるなど、お腹をすかせて食事に集中できる環境を整えてみましょう。

それでも食べなければ、そういう時期だと割り切ってみてもよいかもしれません。母乳やミルクから栄養が摂れている場合もありますよ。(※6)
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