ライター : さかたそのか

管理栄養士/食生活アドバイザー/フードライター

じゃがいもの食べ過ぎは体に悪い?

じゃがいもには、取り過ぎた塩分を体外に排出するカリウムや、加熱調理の影響を受けにくいビタミンCなどが多く、体にとってうれしい栄養素が含まれています。

その一方で、食べ過ぎると便秘や腹痛を引き起こすおそれがあります。具体的に、どんな症状やリスクがあるのか、みていきましょう。(※1)

じゃがいもの食べ過ぎによる症状・リスク

食べ過ぎによる症状

  1. 便秘の悪化や下痢を引き起こす
  2. ソラニンやチャコニンによる食中毒のおそれ
  3. 栄養バランスが偏る
  4. アクリルアミドによる健康への影響

便秘の悪化や下痢を引き起こす

じゃがいもに含まれる食物繊維は、不溶性と水溶性に分かれます。じゃがいもはそのどちらの食物繊維も含んでおり、不溶性食物繊維を摂り過ぎると、便秘を悪化させるおそれがあります。

また、水溶性食物繊維は体内でゲル状になり便をやわらかくしてくれますが、摂り過ぎると水分量が過剰になり、下痢を引き起こしてしまいます。(※2,3)

ソラニンやチャコニンによる食中毒のおそれ

じゃがいもの芽や緑色になった皮には、天然の毒素であるソラニンやチャコニンが多く含まれています。誤ってこれらを食べてしまうと、吐き気や下痢、おう吐、腹痛、頭痛といった食中毒症状を引き起こすおそれが。

じゃがいもを食べ過ぎないこと、ソラニンやチャコニンを多く含む芽や皮の緑色部分を取り除くことが大切です。(※4)

栄養バランスが偏る

じゃがいもの主な栄養素は、でんぷんを主とする炭水化物です。食べ過ぎると栄養バランスが偏ってしまいます。

また、じゃがいもは野菜から摂れる栄養素として期待できる、ビタミンB群やビタミンAなどの脂溶性ビタミンをあまり含んでいない食材。不足しがちな栄養素は、ほかの野菜や食材を組み合わせて摂っていきましょう。(※1,3,5)

アクリルアミドによる健康への影響

じゃがいもを揚げたり焼いたりすると、化学反応によりアクリルアミドという物質が生じます。アクリルアミドは発がん性があるといわれており、動物実験により、特に神経に対して作用すると報告されています。

じゃがいもを揚げて作るフライドポテトやポテトチップスは、特に摂り過ぎに注意しましょう。(※6,7)
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