ライター : 嘉山ゆりか

管理栄養士 / 健康運動指導士

ストレス解消に即効性のある食べ物はない

この記事では、ストレス解消に役立つ食べ物をご紹介しますが、特定の食べものを食べてすぐに効果が出るというわけではありません。

ストレスがかかった状態では、身体の新陳代謝が低下し、ストレスへの抵抗力が落ちています。まずは身体の機能を正常な状態に戻し、精神を安定させることが重要です。偏った食事にならないよう注意し、バランスの良い3食を摂ることを心がけましょう。(※1)

ストレス解消のために摂るべき栄養素と食べ物

精神を安定させる「トリプトファン」

ストレスを受けると、交感神経がはたらき身体が戦闘状態になります。心身を落ち着かせ、安定した状態にするにはセロトニンの分泌を促すことがポイント。

このセロトニンを作るのが「トリプトファン」という栄養素です。トリプトファンは体内で作ることのできない必須アミノ酸なので、不足させないために食事でしっかり摂るようにしましょう。(※2,3)

トリプトファンを含む食べ物

  1. カツオ
  2. マグロ
  3. 納豆
  4. 牛乳
  5. バナナ

抵抗力を強くする「ビタミンC」

仕事や人間関係などで精神的なストレスがかかることで、ビタミンCが大量に消費されてしまいます。不足すると疲労感やだるさ、免疫力が弱まり風邪を引く原因に。

果物や野菜、いも類などに多く含まれるビタミンCは、ストレスに対抗するためのホルモンを作るときにも必要不可欠です。(※4,5)

ビタミンCを含む食べ物

  1. じゃがいも
  2. さつまいも
  3. パプリカ
  4. ブロッコリー
  5. キウイフルーツ

イライラを抑える「カルシウム」

体内でのカルシウム濃度は一定になるよう調整されるので、カルシウム不足がイライラの直接的な原因になるわけではありません。しかし、脳神経の興奮を抑える作用があり、ストレスを感じるときに役立つ栄養素です。

牛乳、乳製品は吸収率が良く効率的にカルシウムを摂るのに最適。ビタミンDを含むきのこ類、魚介類、卵などと一緒に摂ると、より吸収率がアップします。(※2,6,7)

カルシウムを含む食べ物

  1. 牛乳
  2. チーズ
  3. 小魚
  4. 厚揚げ
  5. 切干大根

ストレスで消費される「たんぱく質」

たんぱく質は、ホルモンや免疫物質の材料になります。脳のはたらきを活発にし、精神を安定させる重要な役割がありますよ。ストレスがかかると体内でたんぱく質が分解されてしまうので、不足しないよう毎食しっかりと摂る必要があります。

たんぱく質が多く含まれる肉・魚・卵・乳類・豆類を、偏りなく摂るようにしましょう。(※8,9,10)

たんぱく質を含む食べ物

  1. 鶏ささみ
  2. 鶏むね肉
  3. がんもどき
  4. ヨーグルト
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

編集部のおすすめ