ライター : macaroni 編集部

監修者 : 島本美由紀

料理研究家・ラク家事アドバイザー

簡単テクで冷蔵庫を使いやすく!プロが教える収納術

Photo by Nobuyoshi Miyamoto

急ないただきものやかさばる正月食材で、冷蔵庫が満杯になってしまう年末年始。この機会に冷蔵庫の収納方法を見直してみませんか?

この記事では、冷蔵庫収納&食品保存アドバイザーである島本美由紀さんに、管理がしやすくなる冷蔵庫の収納術を教えていただきました。食材の置き方を変えたり、カテゴリーごとにまとめたりするちょっとしたテクニックで、冷蔵庫が格段に使いやすくなり、食材の無駄も減らせるそうです。

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料理研究家・ラク家事アドバイザー/島本美由紀さん 旅先で得た感覚を料理や家事のアイデアに活かし、手軽に作れるレシピを考案。家事全般のラク(楽しくカンタン)を追求する「ラク家事アドバイザー」、エコの観点から食品保存や冷蔵庫収納を提案する「食品ロス削減アドバイザー」「冷蔵庫収納&食品保存アドバイザー」としても活動。著書は70冊を超える
「冷蔵庫食材の破棄による 1世帯(4人家族)の食品ロスは、1年間で6万円相当額だと見積もられています。ライフスタイルや冷蔵庫の使い方によっては、それ以上の金額を無駄にしてしまっている人も。

冷蔵庫に何が入っているかひと目でわかるようにしておくことで、食材を無駄なく使いきれるようになります。食費の節約にもなり、食べ物を捨てる罪悪感も減らせて、冷蔵庫の整理はメリットだらけ。食材をすぐに取り出せると、料理の時間短縮にもつながりますよ」

常に余裕のある冷蔵庫をキープしておければ、おせち料理やケーキなど大きな食品が増える年末年始でも慌てずに済みそうですね。それではさっそく収納術を教えていただきましょう。冷蔵室、野菜室、冷凍室の順にご紹介します。

冷蔵室の収納術

「7割以下収納」で使い勝手をよくする

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「冷蔵室の収納は、容量の7割以下がベスト!食材をいっぱいに詰めこむと、冷気が全体にまわりにくくなり、冷却効果が落ちてしまいます。食材が傷みやすくなり、電気代が高くなる場合も。

庫内の整理方法としては、どこに何があるかひと目でわかる “見える” 、お弁当や朝食セットなどカテゴリーごとに “まとめる” 、カゴやクリップで食材をまとめて “取り出しやすくする” の3つがポイント。

たとえば、スタッキングできる透明な容器を活用すると、横から見たときに何がどのくらい入っているかがひと目でわかり、買いすぎや食べ忘れを防げますよ」

使わないスペースを決めておく

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「つい食材を入れすぎてしまう人は、使わないスペースを確保しておきましょう。棚板を半分にたたんでおくと買いすぎや詰め込みすぎの調整がしやすいですよ。年末年始や行事など、食材が増えるときだけ棚板を出して収納量を増やしてください。

また、目線より下の棚に、鍋ひとつ分の「ぽっかりスペース」をつくるのもおすすめ。全体の収納量が調節しやすくなり、調理中も何かと便利です。ボウルやサラダなどを一時置きできたり、鍋ごと料理を入れておけたりと、臨機応変に使えるスペースになります」

ドアポケットは食材が迷子にならないようにする

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「ドアポケットの調味料は、迷子になりやすくごちゃつきがち。どこに何があるのかがひと目でわかるように、背の高いものを奥に、低いものを手前に置くのが基本です。

あとは、クリップやケースをドアポケットにかけておくと、細々した乾物類がスッキリ収納できますよ」

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迷子になりやすいチューブ調味料や、立てて保存したいマヨネーズ、ケチャップなどの収納には、ペットボトルで作ったホルダーが活躍します。

ペットボトルホルダーの作り方は、空のペットボトルをカッターやはさみで半分くらいのサイズにカットし、切り口にマスキングテープを貼るだけ!活用しやすいのでぜひ試してみてくださいね」

チルド室は食材を斜めにずらして並べる

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「0~3度ほどと、冷蔵室より温度が低く設定されているチルド室。扉があるので冷気が逃げにくく、肉や魚など傷みやすい食品の保存に適したエリアです。

チルド室の収納は、食材を縦に重ねずに、斜めにずらして並べるのがコツ。視認性が高まり、食べ忘れや使い忘れを減らせます」

野菜室の収納術

野菜のサイズに合わせて上段と下段を使い分ける

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「野菜室は、上段と下段でそれぞれ収納するものを分けましょう。上段の引き出しには、やわらかくつぶれやすい野菜や果物を入れ、どこに何が入っているかひと目でわかるようにしておきます。使いかけの野菜や薬味は、カゴやトレイに入れてまとめると、使い忘れ防止に効果的です。

深さのある下段には、大きなものや、立てて収納したい野菜を入れます。葉物野菜や根菜は、鮮度を保つために立てて収納するのがコツ。育った環境と近い状態で保存するとストレスがかかりにくく、余計なエネルギーを消耗しないからです。

野菜室も冷蔵室と同じく、7割以下の収納量に。冷気が循環するうえ、詰め込みすぎで野菜が押しつぶされるのを防ぎます」
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