4. 生クリームとバターを3に加えて混ぜる

Photo by Nobuyoshi Miyamoto

湯せんにかけて軽く温めておいた溶かしバターと生クリームに、3をひとすくい加えて、しっかり混ぜます。

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溶かしバターと生クリーム、生地を合わせたものを、3に戻して混ぜます

「こうすることでバターと生クリームを生地に手早くなじませることができますよ。泡をできるだけ消さないためのコツです」

5. 天板に生地を流し入れ、オーブンで焼成する

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天板の中央に高い位置から生地を流し入れ、パレットナイフやスパチュラを使って全体に広げます。2、3度天板を軽く落として大きな泡を消し、予熱をしていた170度のオーブンで15分焼きます。お手持ちの天板のサイズが小さい場合は生地が多少厚くなるので、竹串などで焼き加減を確認しつつ、少し長めに焼いてください。

中央から角に向けてパレットを動かすと隅まで生地が届きますよ。巻きやすいように上辺と下辺を薄く、中央を高く整えてください。でも、整えるのに時間をかけすぎるのはよくありません!手早く整えて、オーブンに入れてくださいね」

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生地が焼き上がったらオーブンから出し、網の上に置いて粗熱が取れるのを待ちます。

6. ホイップクリームを塗り、マロングラッセを並べる

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スポンジ生地より大きなサイズのクッキングシートを敷いて、冷めたスポンジ生地を裏返して置き、スポンジからクッキングシートを外します。

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ホイップクリームをスポンジに塗っていきます。ふわふわに焼き上がった生地を潰さないようにていねいに塗り進めます。

「生地を奥から手前に向かって巻いていくので、巻きはじめの上部はクリームを厚め、巻き終わりの下部は薄く塗ると巻きやすく、できあがりがきれいです。クリームのはみ出し防止にもなりますよ。両端も厚めに塗ってくださいね」

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上部にマロングラッセを敷き詰め、切り落とした部分も真ん中くらいの位置に一列に置きます。

7. 生地を巻き、形を整える

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スポンジ生地の上辺を少し折り込みながら、クッキングシートを一気に手前に引っ張り、生地を巻き込んでいきます。

「“太巻を巻くようなイメージで”一気に巻いてください。巻き終わった時点で巻きがゆるくても心配しなくて大丈夫」

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ベーキングペーパーの上からロールケーキに沿って定規を当て下のベーキングペーパーをゆっくりと引っ張ります。ロールケーキの巻きがきゅっとしまって、きれいな円形に整います。

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型が整ったら、紙の両端をキャンディの包み紙のように折って冷蔵庫で30分から1時間休ませます。スポンジ生地とホイップクリームが落ち着いたら、お好みの大きさにカットして粉糖をふりかけ、皿に盛り付けます。

心もふんわり包み込む、秋を味わう栗のロールケーキ

Photo by Nobuyoshi Miyamoto

マロングラッセの存在感たっぷりのロールケーキができあがりました!ふわふわのスポンジ生地にほんのりと甘い生クリームと洋酒の効いたマロングラッセのバランスは絶妙で、ひとくちごとに幸せ気分に浸れます。

「スポンジ生地と生クリームの口溶け、その中にほろっと崩れていくマロングラッセの味わいを楽しんでほしいです。もちろんほかのフルーツでも作っていただだけます。バナナやオレンジを使うとさわやかな仕上がりになりますよ」

丸くふんわり巻きこむには少し練習が必要ですが、多少いびつになったとしても、味に間違いはありません。鎧塚シェフが5回にわたって披露してくださった技の数々を生かして、ぜひおうちスイーツを“作る時間”と“味わう時間”を楽しんでいただければうれしいです。

取材協力
取材・文/macaroni 編集部
撮影/宮本信義

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