目次
ホタテの目はどこにある?
ホタテの目は、ヒモと呼ばれる外套膜(がいとうまく)にあります。外套膜は貝殻を作ったり、動く方向を決めたりするはたらきをもつ部位。外套膜の縁をよく見ると、黒い点状のものが並んでいるのがわかります。この黒い点のひとつひとつがホタテの目なんです。(※1)
ほかの2枚貝にも目はある?
ホタテと同じ2枚貝である、あさりやはまぐりなどには目がありません。自らえさを探すのではなく、器官から水と一緒に水中の栄養分を濾し取っているため、目は必要ないと考えられています。
ですが、ホタテのように2枚貝のなかには原始的な目をもつ貝も存在します。(※2)
ですが、ホタテのように2枚貝のなかには原始的な目をもつ貝も存在します。(※2)
ホタテの目はいくつある?
ホタテの目は、個体にもよりますが上下合わせて約80~100個ほどあります。たくさんの目が貝全体をぐるりと囲んでいるため、外敵の接近をすばやく察知することができます。1個の目で約100度を見渡せる広い視野も特徴。また、目の大きさはわずか1mmしかありません。(※3,4,5)
ホタテの視力は?どんな風に見えている?
ホタテの視力は明るさが判別できる程度で、色や物の識別はできません。(※2,3)
ホタテの目は驚くほど複雑な構造
ホタテの目は高等動物に匹敵するほど複雑な構造で、研究者の間でも注目されています。
特徴のひとつが、目のうしろ側に反射鏡をもっていること。人間を始めとする多くの生物の目は、レンズで光を集めて網膜に当てますが、ホタテの目は光を集めるために反射鏡を使います。この構造は、天体観測に使われる反射式望遠鏡に似ているとされています。
もうひとつの特徴は、網膜がふたつあること。反射鏡から近い網膜は弱い光に反応し、遠い網膜は強い光に反応するため、ホタテは一度に2種類の映像を見ていると考えられています。
海底の砂地に潜むことの多いホタテにとって、この複雑な目の構造は、周囲の様子を知るために重要な役割を果たしていることがわかります。(※5,6,7)
特徴のひとつが、目のうしろ側に反射鏡をもっていること。人間を始めとする多くの生物の目は、レンズで光を集めて網膜に当てますが、ホタテの目は光を集めるために反射鏡を使います。この構造は、天体観測に使われる反射式望遠鏡に似ているとされています。
もうひとつの特徴は、網膜がふたつあること。反射鏡から近い網膜は弱い光に反応し、遠い網膜は強い光に反応するため、ホタテは一度に2種類の映像を見ていると考えられています。
海底の砂地に潜むことの多いホタテにとって、この複雑な目の構造は、周囲の様子を知るために重要な役割を果たしていることがわかります。(※5,6,7)
ホタテの生態は謎が多い!
人気シーフードであるホタテは、おいしさだけでなくその生態にも注目されています。特に目は小さく繊細なため、まだまだ謎が多いとされています。普段何気なく食べているホタテについて、ぜひ知識を深めてみてはいかがでしょうか?
【参考文献】
(2021/08/16参照)
※新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、不要不急の外出は控えましょう。食料品等の買い物の際は、人との距離を十分に空け、感染予防を心がけてください。
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