ライター : FOODIE

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この記事は、三越伊勢丹が運営する、「FOODIE」の提供でお送りします。
最近、白だしを使ったレシピをよく目にしませんか? 「1本あれば、料理の味が簡単に決まる」と、手軽な時短レシピを提案している人がおすすめしている人気上昇中の調味料です。
ただし、白だしを使ったことのある人は多いと思いますが、実際に「白だしってどんな調味料?」と聞かれると、説明できる人は少ないのでは?
そこで今回は「白だしの原材料は?」「そもそもどんな料理に使うもの?」「めんつゆとの違いは?」「使い切れないときは?」といった素朴な疑問を解決すべく、白だしの基本についてその道のプロに解説してもらいました。
教えてくれるのは京都に本店を構える<うね乃>の販売促進課、馬野孝一さん。白だしをはじめ「だし」に関係する調味料や食材を製造している京都の老舗だし専門店です。
「白だしは工夫次第で、いろいろな料理に活躍します。ぜひもっと多くの人に白だしの魅力について知っていただきたいです」と馬野さん。では、疑問がいろいろありますので、解説をよろしくお願いいたします!

Q1「白だし」とはそもそもどんな調味料?

A1  白だしは色の薄い醤油にだしの旨みが入った万能調味料。1本で料理の味が決まる!

白だしは、手軽に料亭のような品のある味つけができると、近年人気が上昇している、和食に使う万能調味料です。とくに料理を素材の色を活かしたいときに使われています。
白だしの基本的な材料は「色が白い(薄い)醤油」「だし」「みりんなど複数の調味料」です。かつお節や昆布のだしの風味がしっかり感じられ、料理を作るときにだしや調味料を加えなくても、白だし1本あれば、簡単に味が決まります。
そして、注目すべき特徴は「白だし」という名前の通り、「色が白い醤油」を使っていることです。
白だしに使う醤油は色を白くするために、色が濃い茶色(※正式には赤色という)をしている濃口醤油ではなく、色の薄い白醤油(小麦が主原料の琥珀色の醤油)、もしくはうす口醤油(関西で一般的な淡い色合いの醤油。濃口醤油よりも塩分濃度は高い)を使用します。
また、原材料に使う「だし」や「調味料」については、メーカーによってそれぞれ異なります。例えば「だし」には、かつお節のほかにあご節(トビウオを乾燥させたもの)やまぐろ節、しいたけなどを使用したり、「調味料」には、みりんのほかに酒や砂糖を加えたりと、商品によって個性があるのです。
■白醤油やうす口醤油など「醤油の種類の違い」については、こちらの記事でくわしく解説!

Q2 白だしは、だし醤油やめんつゆと何が違う?

A2  白だしは、だし醤油とは「色」、めんつゆとは「用途」が違う

「だし醤油」は、「めんつゆ」よりも「白だし」に近い万能調味料として知られています。だし醤油と白だしとの違いは、だし醤油には濃口醤油をベースにしていることです。そのほかの原材料はかつおや昆布などのだし、みりんなどをブレンドして製造されています。煮物やあえもの、おひたしなど和食全般の味つけに役立ちますが、濃口醤油を使っているので、お吸いものなど料理の色を薄く仕上げたい和食には向きません。
「めんつゆ」は、その名の通りそばやうどん、素麺などのつけだれやかけつゆとして製造されているもの。煮物や丼もの、鍋など、麺以外の料理にも幅広く応用されています。
めんつゆと白だしの違いは、こちらもめんつゆには濃口醤油をベースにしていることです。そのほかの原材料は「だし」や「みりんなどの調味料」を使っていますが、だし醤油と比べて、めんつゆのほうが甘みが強いものが多い印象です。
つまり、同じ万能調味料でも、肉じゃがなど茶色い和食は「だし醤油」、肉じゃがの甘みを強くしたいときは「めんつゆ」、お吸いものなど淡い色の和食は「白だし」で使い分けるのがおすすめというわけです!

Q3 白だしはどうやって使うのがおすすめ?

A3  白だしはそのまま料理に加えて調味するか、水で薄めるだけ!

野菜とあえたり、卵液に直接加えたりして、食材に味をつけるための調味料として使います。めんつゆと同じようにお湯で薄めるだけで、うどんのかけつゆや天つゆとしても使用可能。
色が淡いので、薄味かと思いがちですが、ベースは醤油なので見た目の印象よりも塩気がしっかりしています。量は必ず商品のパッケージを参考に、入れすぎないよう気をつけて。甘さは控えめなものが多いので、好みに応じて砂糖を加えてもいいでしょう。

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