古い土でも捨てずに再利用できる

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編集部「なるほど!新しい土に入れ替えてあげるんですね!あっ、でも古い土ってどうすればいいんでしょう?私の自治体では、土が捨てられないんですよね」

龍さん「そうなんですよね。ベランダ菜園が流行っている昨今、意外と困るのが土の処分です。土が捨てられない自治体は案外多いので、どうすることもできずそのまま……という方も多いのではないかと。そこで今回は、土のリサイクル方法を皆さんに知ってもらえたらなと思っているんですよ」

編集部「それは助かります!」

龍さん「もったいないから、面倒くさいからといって一度使った土をそのまま使い回すと、育ちが悪くなったり、連作障害の原因になったりしますよ。正しい手順で手入れをして、土を再利用していきましょう!」

土のリサイクル手順

1. スコップで根っこを切りながら土をほぐす

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龍さん「まずは枯れた苗の残骸をしっかり取り除き、それからスコップで固まっている土やビッシリ張った根っこをほぐして、土をある程度きれいな状態にします」

2. ふるいやザルなどで土をこし、細かい土と微塵を分ける

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龍さん「ご家庭にふるいがない場合は、100円ショップで売られているカゴ(四隅に穴が空いている)で十分です。ただ、目が細かすぎると土が落ちないので、小石が拾えるくらいの網がベストですね」

3. ふるいでこした土の表面に、石灰を軽くまぶす

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龍さん「石灰は、ネットやホームセンターで売られている苦土石灰や有機石灰がおすすめです。量の目安は、全体がうっすら白くなるくらい。石灰は土の中の菌を溶かし、雨に当たって酸性化が進んだ土にアルカリを足して中性にしてくれる働きを持ちます」

4. 土を混ぜ、透明なポリ袋に入れ日光浴させる

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龍さん「日光消毒で菌を飛ばす作業なので、ポリ袋に入れたらしっかり口を縛り、日当たりのいい、できればコンクリートの上に平にして置きます。置く時間は、冬場であれば1週間ほど。夏場であれば2~3日くらいが最低限の目安です。長くなっても構いません。1日中しっかり日が当たっていなくても、ある程度大丈夫ですよ」

5. 堆肥を合わせる

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龍さん「できあがった土を再度ブルーシートの上に広げ、土の量に対して半分くらいの堆肥を入れます。一度栽培が終わった土は、養分や堆肥が失われスカスカな状態になっているので、堆肥を補ってあげることで、菌の働きを活発にして土をふっくらさせましょう。

ここでのポイントは、堆肥を入れるのは石灰を入れた1週間後くらいということ。石灰を入れたあとすぐに堆肥を入れると、石灰の殺菌作用で堆肥の中の菌まで死んでしまうので注意してくださいね」
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