ライター : macaroni 編集部

教えてくれた人

料理研究家 / 植松良枝さん
季節を食や生活に取り入れながら暮らすスタイルが人気。野菜を多く使った、シンプルな料理を得意とする。大人気の料理教室「日々の飯事」を主宰。15年前から取り組み始めた野菜づくりは今やライフワークに。2歳児の母でもある。著書に『春夏秋冬ふだんのもてなし』(KADOKAWA)、『春夏秋冬 土用で暮らす』(主婦と生活社)、『ヨヨナムのベトナム料理』(文化出版局)など多数。

作りなれた料理を出すことが究極のおもてなし

Photo by macaroni

「誰かをおもてなしするとなると、私自身も気負ってしまっていた経験がありますが、無理に張り切ったり気取ったりしなくてもいいんですよ。肩の力を抜いてラクに捉えたら“季節を感じられる食材でシンプルに作る、自分の定番料理こそが究極のスペシャリテ”と考えられるように。今ではこの考え方が、私のおもてなしのベースになっています。

ゲストだけでなく、家族と過ごす時間にもおもてなし感を心がけると、いつものテーブルが料理を楽しむための空間に変わります。新型コロナウィルスの影響で気軽にゲストをお招きすることができない状況ですが、おうちで過ごす時間が長くなりそうな今だからこそ、ご家族やごく親しい方と一緒にホームパーティー気分を味わいましょう。

今回はお教室の生徒さんやこれまでにお招きしたゲストの方々に評判のよかった冬のレシピを中心に、ホリデーシーズンに合った4品をご紹介します。赤や緑の食材の色が映える、落ち着いた雰囲気のパーティーテーブルになりますよ」

牡蠣と里芋と冬のハーブのタルタル

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材料(4人分)

・牡蠣(加熱用)……8粒(大きめ)
・里芋……2個(正味120〜150g)
・グレープフルーツ……4房
・香菜、ディル……各適量
A レモン汁……大さじ1〜1.5杯
A マヨネーズ……大さじ1杯
A ケッパー酢漬け……大さじ1杯
A 紫玉ねぎ(みじん切り)……大さじ2杯
A レッドペッパー……少々
A にんにく(すりおろし)……少々
・白ワイン(酒でも可)……小さじ2杯
・醤油……小さじ1/2杯
・塩……少々
・オリーブオイル……適量
・ピンクペッパー(あれば)……適量

作り方

1. ケッパーは塩抜きをして粗く刻む。紫玉ねぎは水にさらして水気を拭いておく。グレープフルーツは薄皮をきれいにむき、半分の厚みに切って細かく刻む。香菜、ディルの茎はみじん切り、葉は食べやすくざく切りにして分けておく

2. 熱したフライパンに白ワインを入れてから牡蠣を入れて炒り煮する。牡蠣がぷっくりして表面に少し焼き色が付き、芳ばしい香りがしてきたら醤油をふり入れて風味づけする。取り出して粗熱を取り、粗く刻む

3. 里芋は皮付きのまま竹串がすっとささるまでやわらかく蒸す。皮をむいて適当な大きさに切ってからボウルに入れ、フォークでなめらかになるまでつぶす。

4. 2A、香菜の茎のみじん切り、塩を加えてよく混ぜ合わせ、汁気を切っておく

5. 皿中央にセルクル型を置き、34、グレープフルーツ、香菜、ディルの葉の順に詰め、オリーブオイル、ピンクペッパーをふる

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「クリーミーな里芋と濃厚な旨味の牡蠣、さっぱりとしたグレープフルーツが同時に楽しめる前菜です。牡蠣が苦手な方はスモークサーモンを代用してもいいですよ。

セルクルはクリアファイルをカッターで切って、マスキングテープでとめれば好きな大きさに作ることができます。また透明で断層が見えるので、きれいに仕上げられてとても便利。事前に人数分用意しておくことをおすすめします。

ねっとりとした里芋を敷き詰めてしっかりとした土台を作り、その上に牡蠣のタルタル、グレープフルーツ、ハーブを重ねます。全部重ねたら、そっとセルクルを抜いてください。そのとき一番上にのせたハーブがお皿に落ちるかもしれませんが、それが自然ですてきなので、どうぞそのままに。ごく薄くスライスしたバゲットを添えてもいいですね」

トマト・カ・ショルバ

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