ライター : macaroni 編集部

燻製でいつもの食材がワンランクアップ!

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燻製をこよなく愛す、燻製ニスト佐藤暁子さん。今から20年ほど前に燻製と出会い、2012年に日本燻製協会を立ち上げました。現在は料理教室のほかに通信講座でも燻製の魅力を伝えています。

「会社員時代に友人が作ったスモークチーズを食べて、燻製は手作りできるということを知りました。当時は、燻製作りをしている人はほとんどいなかったと思います。お酒が好きだったこともあり、自宅でこんなにおいしい燻製が作れるのなら私もやってみたい!と思い立ちました」

そのご友人がスモーカーを使ってじっくり燻す“温燻(おんくん)”という方法で作っていたこともあり、佐藤さんも同じく温燻から徐々に燻製をはじめたそうです。

Photo by Akiko Sato

「燻製をはじめて2年くらい経ったころ、“熱燻(ねっくん)”の調理方法をテレビで紹介していたんです。熱燻は高い温度で燻す方法で、10分ほどの短時間で燻製ができる。まさに、おうち時間の晩酌で楽しむにはぴったりでした。

燻製は手軽なのにちょっとしたひと手間で、いつもの食材がご馳走に早変わり。そんな燻製の魅力にすっかり夢中になり、以来いろいろな食材で燻製を楽しんでいます」

佐藤さん日はく「燻製はおうちで簡単にできる」そうですが、「特別な道具が必要なのでは?」と思ってしまいますよね。しかし、燻製は100円ショップですべての道具が集められるそうです。

そこで、とりあえず燻製をはじめてみたい人向けに、必要な道具と作り方を教えていただきました。

用意するもの

調理器具

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・ボウル(2個)
・網
・クッキングシート
・アルミホイル
・キッチンペーパー
・スモークチップ

「ボウルの代わりに、中華鍋や使わなくなった鍋などを使って燻製を作ることもできます。かなり汚れますが、メラミンフォームスポンジを使えば洗うのも簡単。中華鍋は丈夫で、汚れてもタワシでガシガシ洗うことができるのでおすすめです。フッ素加工が施されているフライパンは、傷むので使わないようにしてください」

チップ

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100円ショップのセリアでも、数種類のスモークチップを取り扱っているそうです。チップは右からクルミ、サクラ、ミックス。それぞれどんな違いがあるのでしょうか。

「初心者におすすめなのはサクラ。華やかな香りが特徴で、どんな食材にでも合います。ミックスはナラやクヌギなどさまざまな木材が混ざっているタイプです。ブナが入っているので、比較的香りのパンチが強いと感じるかもしれません。クルミはマイルドな木の香りがしてクセがなく、肉や魚など幅広く利用できます。

チップの種類によって香りの違いはありますが、どれもおいしいのでいろいろ使って好みの香りを見つけてみてください」

作り方

1. ボウルにスモークチップをセットする

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「ボウルの底にアルミホイルを敷いて、ひとつかみ(10g程度)のスモークチップを置きます。ボウル同士がぴったり重なるように、網はボウルの直径よりも小さいサイズを選美ましょう。

必ず換気扇を回しながら作業してください。換気扇の下で燻煙すれば、匂いはほとんど気になりません」

2. 具材を並べて蓋をし、弱火〜中火にかける

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「チーズやたらこなど、網にくっついてしまいそうな食材はあらかじめクッキングシートを敷きましょう。基本は1回の燻煙につき、具材は1種類です。例えば、たらこなど水分が多い材料を燻煙する場合、ほかの具材にも影響が出てしまうのでおすすめできません。

また、材料をあまりたくさんのせると燻煙する時間が長くなりますので、のせすぎないように。具材を並べたらもうひとつのボウルで閉じて点火します。火加減は中火と弱火の間くらいです」

3. 煙が出たら弱火で燻す

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「ボウルの間から煙が漏れ出てきたら、ごくごく弱火にします。火が強いと焦げ臭い燻製になってしまうので煙が出すぎていないか、また火が弱すぎて途中で火が消えてしまわないように、必ずそばで見守ってください。しっかり燻煙できるよう、ボウルがズレていないかも気にしてみてくださいね。

加熱時間は全部で7分です。すぐにふたを開けると部屋中に煙が充満するので、5分ほど置いて煙が落ち着いてからボウルを開ければ完成です」

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