ライター : macaroni 編集部

監修者 : 野﨑 洋光

「分とく山」総料理長

サクッと軽い!新常識の唐揚げレシピ

Photo by Uli

定番レシピのひとつである唐揚げ。家庭によってさまざまな作り方がありますが、この記事ではお肉を調味料に漬け込まずにおいしく作る、サクッとジューシーな絶品唐揚げレシピを教わります。お肉に下味をつけるため、20〜30分置くような工程は一切なし。お肉のおいしさを引き立てる、本当においしい唐揚げレシピをご紹介します。

教えてくれる料理人

Photo by 分とく山

「分とく山」総料理長 野﨑 洋光(のざき ひろみつ)さん 1953年福島県生まれ。武蔵野栄養専門学校卒業後、東京グランドホテル、八芳園を経て80年に東京・西麻布の「とく山」料理長に就任。89年に南麻布「分とく山」を開店し、現在、グループ店を含む5店舗を統括。各種メディアを通して、調理科学、栄養学をふまえた理論的な料理法に基づくわかりやすい和食を提唱。著書に『常備菜でつくる和のお弁当』(世界文化社)ほか多数

唐揚げレシピの材料(2人分)

Photo by Uli

調理時間:15分

・鶏もも肉……1枚(250g)
a. おろし生姜……小さじ1杯
a. おろしニンニク……小さじ1杯
a. 薄口しょうゆ……大さじ2杯
a. 酒……大さじ1杯
・片栗粉……適量
・レモン……1/4個
・サラダ油……適量

※おろしニンニクは、においが気になる方や苦手な方は加えなくても大丈夫です。

カロリーと糖質・塩分量(1人分)

エネルギー……292kcal
糖質……3.7g
塩分……1.7g

出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)追補2018年

ポイント

鶏肉は調味料に漬け込まず、揉み込んで味をなじませます。また、二度揚げでサクッとジューシーに仕上げますが、一度揚げたら余熱で火を通してから二度揚げするのがおいしさの秘訣です。

作り方

下ごしらえ:3分

・調味料 a をボウルに入れて混ぜ合わせておきます
・鶏肉を一口大に切っておきます

Photo by Uli

1. 鶏肉に調味料を揉み込む

Photo by Uli

鶏肉に合わせておいた調味料 を手でしっかり揉み込みます。

ここが気になる!Q&A

編集部「調味料が少ないように感じますが、分量や味付けのポイントを教えてください」

野﨑さん
「調味料は量が多いから味がしみ込むということではございません。調味料は少量ですが揉みこむことで肉のまわりに味が付きます。調味料を食べるのではなく肉を食べる料理ですので、ムダな量や味付けは不要です」

2. 汁気を絞る

Photo by Uli

揉み込んだら時間を置かずに、鶏肉の汁気を両手で絞ります。

ここが気になる!Q&A

編集部「時間を置かずに引き上げるのはなぜでしょうか。下味を付けるため数十分ほど漬け込み、味をしみ込ませるイメージがあります」

野﨑さん「長く漬け込んだら味がしみるイメージがありますが、唐揚げは鶏肉の旨味を味わう料理です。食べたときに鶏肉の旨味を感じられることが大切です。鶏肉の表面に味が付くだけで良いので、長く漬け込む必要はありません」

3. 鶏肉に片栗粉を付ける

Photo by Uli

鶏肉に片栗粉を薄く付けます。刷毛で払うように粉をまぶし、余分な粉は払い落としておきましょう。

ここが気になる!Q&A

編集部「片栗粉を刷毛を使って薄く付けるのはなぜでしょうか」

野﨑さん「薄く付けるのは、衣が多いと油を吸ってしまいベタベタした仕上がりになるからです。ただし、衣を付けないとすぐに焦げてしまいますので、表面の焦げを防ぐため薄く粉を付けます

4. 油で揚げる

Photo by Uli

170℃の揚げ油で鶏肉を2分揚げます。

5. 網に取り出して3分放置する

Photo by Uli

揚げた鶏肉を網に取り出し、3分置いて余熱で中まで火を通します。

6. さらに油で揚げる

Photo by Uli

揚げ油の温度を180℃に上げ、網に取っておいた鶏肉を1分半こんがりと色付くように揚げます。

ここが気になる!Q&A

編集部「最初に2分揚げて3分放置しますが、なぜ放置するのでしょうか。例えば5分揚げてすぐ二度揚げする場合と、どのように味が変わりますか?」

野﨑さん「長く揚げてしまうと、おいしくなくなります。たんぱく質の性質に関係しますが、最初に2分揚げて火を通し、3分放置すると、肉の中が蒸らされている状態となり、余熱で火が通ります。

そして仕上げに再び揚げることで表面に出てきた水分が飛び、まわりがカラッと仕上がります。蒸した状態と同じように火が入っていくので、肉の中はしっとりと、表面がカリっと仕上がります」

7. レモンを添えて盛り付ける

Photo by Uli

油を切った唐揚げをお皿に盛り、くし形に切ったレモンを添えて完成です。

プロのレシピで唐揚げがもっとおいしくなる!

Photo by Uli

サクッと揚がった香ばしい衣と、噛むとジュワっと溢れ出す肉汁の唐揚げは、まさにプロの味!ひとつひとつの工程を丁寧におこなえば、失敗なくおいしい唐揚げをご家庭で作れますよ。

鶏肉の汁気を絞ったり、刷毛で衣を付けるなど、ちょっとしたひと手間で唐揚げのおいしさは格段にアップ。ぜひチャレンジしてみてください。
店舗情報
分とく山では、期間限定でランチ営業を行っています。
・分とく山 本店
おまかせコース:5,500円(税込)、11,000円(税込)、16,500円(税込)
・とく山
ふぐコース:16,500円(税込)、22,000円(税込)
分とく山
住所
〒106-0047
東京都港区南麻布5丁目1−5
営業時間
木曜日
17:00〜22:30
月曜日
17:00〜22:30
火曜日
17:00〜22:30
水曜日
17:00〜22:30
木曜日
17:00〜22:30
金曜日
17:00〜22:30
土曜日
17:00〜22:30
日曜日
定休日
開閉
電話番号
03-5789-3838
メニュー
メニュー:r.gnavi.co.jp
最寄駅
東京メトロ日比谷線 広尾駅4番出口 徒歩5分
サービス料
10%
個室料
10,000円
禁煙
禁煙
ディナー提供
ディナー
取材・文/大河内美弥(macaroni編集部)
料理・撮影/macaroniライター Uli

編集部のおすすめ