中央イタリアの代表的な料理

豪快な「フィレンツェ風Tボーンステーキ」

正式名称は「ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ」です。フィレとロース部位が一緒になった骨付き肉で、伝統的にトスカーナ州のキアニーナ牛を使うのが一般的。脂身が少ない赤身肉なので、日本人でも意外とペロッと食べられますよ。

仔牛肉で作る「ローマ風サルティンボッカ」

「勝手に口に飛びこんでくる」ほどおいしい、という意味の料理。仔牛もも肉薄切りでセージの葉と生ハムを包み、焼いてマルサラソースを絡めます。短時間で作れる香りの良い肉料理として、ローマではたいへん人気のあるメニューです。

フィレンツェ風「トリッパのトマト煮込み」

すでに紹介したフィレンツェ風ステーキのように、フィレンツェは牛肉料理を好む土地柄です。そのため精肉だけでなく、内臓も余すことなく利用。牛の第2胃袋であるハチノスを、やわらかくなるまでじっくり煮込んで、トマトソース仕立てにします。

北イタリアの食文化の特徴

エミリア=ロマーニャ州から北のアルプス山脈まで、8州を北イタリアと呼びます。世界有数の都市ミラノや工業都市トリノ、港湾都市ジェノバを擁する産業の中心地です。一方で冷涼な気候の山間部では酪農が盛んで、バターやチーズなどの乳製品を生産しています。

有名なブルーチーズのゴルゴンゾーラは、この北部が主産地。またイタリアの生ハムであるプロシュートも、パルマやモデナ、べネト州、ウーディネ県が名産地として知られています。いかすみパスタはべネチア、ボロネーゼはボローニャが発祥地です。

北イタリアの代表的な料理

とんかつの元祖!?「ミラノ風カツレツ」

Photo by macaroni

イタリア語で「コトレッタ・アッラ・ミラネーゼ」。たたいて延ばした仔牛肉にパン粉をつけて揚げ、仕上げに溶かしバターとレモンをかける料理です。これがフランスに伝わってコートレットに。さらに日本でカツレツ、とんかつへと変わっていったとされます。

サフランで色付けする「ミラノ風リゾット」

リゾットはイタリア全土で定番の米料理ですが、もとは北部にあるミラノの「リゾット・アッラ・ミラネーゼ」が原型。米をバターで炒め、サフラン入りのスープで炊きあげます。きれいに染まった米の黄色が一番の特徴です。
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