3. 煮立ったら牡蠣を加え、2〜3分煮る

煮汁に牡蠣を加え、木べらで軽く混ぜながら2〜3分煮ます。
「牡蠣は火を通しすぎないことがポイント。軽く煮て、炊飯鍋に後から加えることで、やわらかく味わいもしっかりした牡蠣に仕上がります」

4. 火を止めてそのまま冷まし、味を煮含める

「味は冷めるときに入っていくので、煮汁につけたまま冷まし、牡蠣に味をしみ込ませましょう」

5. 鍋に米、昆布だし、牡蠣の煮汁を加え、ふたをして火にかける

1の米はざるにあげて水をしっかりきり、鍋に入れます。4の牡蠣もざるにあげて煮汁と身に分け、煮汁は昆布だしと合わせて計量し、鍋に加えます。ふたをして強火にかけます。
「計量する際は、牡蠣の旨みがたっぷりしみ出た煮汁を必ず全量使用し、残りの水分量を昆布だしで調整してください。
今回は牡蠣を途中で加えたいのと、おこげを楽しみたいので厚手の鋳物ホーロー鍋を使用しましたが、土鍋やステンレスの鍋、炊飯器などで炊いても問題なく作ることができます。鍋でごはんを炊くときは、ふたがきちんとしまる密閉性の高いものを選ぶとよいでしょう」

6. 沸騰したら牡蠣を加える

煮汁と分けておいた牡蠣を加え、平らにならします。

7. ふたをして15分ほど炊いたら、10分ほど蒸らす

牡蠣を加えたら弱めの中火で12分炊き、弱火に落としてさらに3分炊きます。トータルで15分ほど炊いたら火を止め、10分ほど蒸らしたら牡蠣ごはんの完成です。
「炊飯器で作る場合は、ふたを途中で開けられないことも多いので、ごはんが炊き上がって蒸らすタイミングで牡蠣を加えるといいでしょう。器に盛ったら好みで針生姜を添えてもおいしいですよ」

旨みがたまらない! 季節の炊き込みごはんが完成

炊き上がった牡蠣ごはんをしゃもじで軽く混ぜると、香ばしいしょうゆの香りがふわり。ひと口食べると牡蠣の凝縮した旨みとおこげの香ばしさが口いっぱいに広がります。 味わいは濃いめでしっかりしており、炊き立てはもちろん、冷めてからおにぎりにしても楽しめそう。何より牡蠣の旨みがたっぷりしみ込んだごはんがとってもおいしい! 素材の味を余すことなく堪能できる牡蠣ごはん。寒くなってきたら一度は試してほしい、旬の味覚です。
小島喜和さん テーブルトップディレクター。季節のめぐりとともに暮らす日々。手仕事を行う楽しさ、美味しさを伝えることをライフワークに、自身の料理教室では「味噌」や「梅干し」など、【季節の手仕事教室】を開催している。『四季を愉しむ手しごと』(河出書房新社)など著書多数。http://kiwakojima.com/
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