ライター : 渡邊沙耶

管理栄養士 / 料理好きOLライター

豚肉にはビタミンが豊富?ほかの肉類と比べると

ビタミンB1ビタミンB2ビタミンB6ビタミンB12ビタミンCビタミンD
豚ロース肉0.69mg0.15mg0.32mg0.3μg1mg0.1μg
牛リブロース肉0.08mg0.16mg0.37mg1.3μg2mg0.4μg
鶏もも肉0.10mg0.15mg0.25mg0.3μg3mg0.4μg
(※1,2,3)
(※いずれも100gあたりの栄養価です。)
牛肉や鶏肉と比較すると、豚肉にはビタミンB1が豊富に含まれていることがわかります。ではビタミンB1の作用について詳しくみていきましょう。

豚肉に豊富な「ビタミンB1」の効果効能

ポイント

  1. 糖質のエネルギー代謝を助ける
  2. 疲労感の対策に役立つ
ビタミンB1は糖質を代謝するために欠かせない栄養素です。甘いものやアルコールなどを摂取する人は意識的に取り入れた方がよいでしょう。

また、糖質を代謝することによりエネルギーを生み出すので、疲労感を感じる方にもおすすめの栄養といえます。(※4)

豚肉のビタミンB1は加熱すると減る?

ビタミンB1
生の豚ロース肉0.69mg
ゆでた豚ロース肉0.54mg
焼いた豚ロース肉0.90mg
揚げた豚ロース肉(とんかつ)0.75mg
(※1,5,6,7)
(※いずれも100gあたりの栄養価です。)
生のものと加熱した豚ロース肉のビタミンB1の量を比較すると、ゆでた豚ロース肉のほうがビタミンB1が少ないことがわかります。

これはビタミンB1が水溶性であり、ゆでることでゆで汁に溶け出すためです。ビタミンB1を効率的にとりたい方は、焼きか揚げの調理方法がおすすめです。(※4)

豚肉のビタミンB1を効率良く摂るコツ

ポイント

  1. ビタミンB1が多い部位を選ぶ
  2. にんにくやニラ、玉ねぎと組み合わせる
  3. ゆでる場合はゆで汁ごと摂る

ビタミンB1が多い部位を選ぶ

前述したとおり、豚肉はほかの肉よりもビタミンB1を多く含んでいます。その豚肉の部位で比べると、それぞれのビタミンB群をもっとも多く含むのは「豚ヒレ肉」です。特にビタミンB1は、豚バラ肉や豚肩ロース肉の2倍近く含まれています。

ビタミンB1を効率よくとりたいときは、豚ヒレ肉を選ぶとよいでしょう。(※1,8,9,10)

にんにくやニラ、玉ねぎと組み合わせる

ビタミンB1はアリシンと結合すると吸収率が高くなります。アリシンを多く含むにんにくや玉ねぎ、ニラを豚肉と一緒に摂りましょう。

アリシンは細胞を壊すことで発生しやすくなるので、にんにくや玉ねぎなどはすりおろすのがおすすめ。熱に弱い性質を持つアリシンですが、油と一緒に調理することで分解されにくくなります。また水に溶けやすいので、長く水につけることは避けましょう。(※9)
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