ライター : 白江 和子

管理栄養士 / webライター

ダイエット中は、夜ご飯抜きでも平気なの?

夜ごはんを食べ過ぎると太ると言われています。「それならいっそのこと、夜ごはんを抜いてしまおう」と思ったことはないですか?しかしそれは、おすすめできる方法ではありません。

極端な食事量の制限や偏った食事は、リバウンドしやすいだけでなく健康にも影響を及ぼします。食物繊維が不足して便秘になったり、鉄分が不足することで貧血になったりするおそれも。

ダイエットをするときは、規則正しい生活と適度な運動が基本です。このことを踏まえて、無理のない範囲で摂取エネルギー(カロリー)を調整しましょう。(※1,2)

ダイエット中の夜ご飯で気を付けたいことは?

ポイント

  1. 摂取カロリーの目安は「朝4:昼3:夜3」
  2. 食物繊維が豊富な食材を選ぶ
  3. 調理法は「蒸す・煮る」がおすすめ
  4. 午後8時までに食べ終える

摂取カロリーの目安は「朝4:昼3:夜3」

脂肪合成を促すたんぱく質「BMAL1」が、16時以降徐々に増加するため、夜ごはんの時間帯に食べたものは、脂肪として体に蓄積されやすい傾向にあります。ダイエット中は夜ごはんを食べ過ぎないようにしましょう。

また、朝食を摂らないと太りやすくなるので、朝食をしっかり摂ることも大切。一日の摂取カロリー配分は、朝4:昼3:夜3を目安にするのがおすすめです。もし夜ごはんを減らすのがむずかしいときは朝3:昼3:夕4を目安にして、昼食と同じくらい朝食をしっかり摂りましょう。(※2,3)

食物繊維が豊富な食材を選ぶ

ダイエット中は、野菜や豆類、海藻類などの食物繊維が豊富な食材を意識して摂るようにしましょう。食物繊維は噛み応えがあり、少量でも満腹中枢が刺激されやすいので食べ過ぎ対策になります。さらに、余分な糖質や脂質の排出を促す作用もあるため、ダイエットのサポートが可能です。

また、食事の最初に食物繊維が豊富な野菜を食べることで、消化吸収がゆるやかになり、血糖値の急上昇を抑制するはたらきがあります。(※4)

調理法は「蒸す・煮る」がおすすめ

脂質の摂り過ぎは肥満につながり、健康を損なうおそれがあります。揚げる、炒めるといった油を使う調理方法より蒸す、煮るといった調理方法が摂取エネルギー(カロリー)を抑えられるのでおすすめです。

しかし脂質は内臓や骨格を守ったり、ビタミンA、D、Eなどの脂溶性ビタミンの吸収をサポートしたりする大切な栄養素でもあります。亜麻仁油やシソ油、オリーブオイルなどの良質な油を適量摂るようにしましょう。(※5,6,7)

午後8時までに食べ終える

朝起きて昼間仕事をしている人の場合、20時以降はBMAL1(ビーマル1)が急激に増えるため、食べたものが脂肪として蓄えられやすくなります。BMAL1とは、脂肪を合成促進するはたらきがあるたんぱく質。日中15時頃までは低く、20時を過ぎると急増します。

夜ごはんは20時までに摂るのが理想ですが、仕事などで21時以降になるときは分食がおすすめ。分食とは、18時までにおにぎりやパンなどの炭水化物の軽食を摂り、夜ごはんのときはおかずだけを食べることです。(※8)
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