ライター : FOODIE

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この記事は、三越伊勢丹が運営する、食メディア「FOODIE」の提供でお送りします。
1月7日は七草粥の日。この日に七草を温かい汁物で食べる中国の習わしが日本に伝わったもので、その年の無病息災を願って7日の朝にいただく習慣が根付いています。春の七草は一般的に「せり、なずな、ごきょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ」の7種類を指すことが多く、昔は草をトントンとたたく回数まで決まっていたとも言います。
そんな七草粥、年に一度の習慣とはいえ、いつも同じものでは物足りないと感じたり、お味がちょっと苦手、という人もいるのでは。「ちょっとした工夫で、味のバリエーションがひろがって、ぐんとおいしくなります」とは、料理家の田中玉緒さん。今回は田中さんのアレンジで、和・中華・イタリアンの「変わり七草粥」を教えていただきます。

【和風アレンジ】桜の七草粥

定番の七草粥に桜をプラスするだけで、見た目も香りもぱっと華やかになります。「塩漬けの桜はこの時期でも出回っているので、お粥に浮かべて春の気分を盛り上げましょう」と、田中さん。ほんの少しピンク色があるだけで、春らしく鮮やかな、そしてやさしい面持ちになります。「桜の塩気があるので、調味しなくても大丈夫。濃いめの味が好きなら、最後に塩を足してください」。さあ、春の香りを召し上がれ。

桜の七草粥

<材料>(4人分)○米 1合 ○水 約1リットル(米の6〜7倍を目安に準備) ○春の七草 1/2〜1パック ○桜花漬(桜の花の塩漬け) 10g ○塩 適宜
<作り方>
1. 七草は食べやすい大きさに刻み、塩茹でする。 ※すずしろ(大根)とすずな(かぶ)の実の部分は皮ごと薄切りにし、茎と葉は他の七草と一緒に塩茹して冷水にとり、水気を絞ってから食べやすい長さに刻む。 2. 桜花漬の塩をさっと洗って、粗く刻む。 ※好みで半分は塩をつけたままでもOK。桜花付の塩けを味付けにしているので塩抜きはしない。 3. 研いだ米を分量の水と一緒に鍋に入れ、沸騰するまでは強火、煮立ってきたら弱火にして30〜40分煮る。仕上げに七草と桜花漬を加えて温める。必要なら塩で味を調える。

【中華風】干し貝柱の七草粥

中華風のあっさり味も、朝にはうれしいメニュー。「干し貝柱を使えば、旨みのあるお粥が簡単にできます」。ポイントは、生米に油をからめること。「こうするとお米が割れやすくなります。これを『米の花が咲く』と言って、お粥がさらさらに仕上がりますよ」。生米を炊く前に2時間ほど冷凍すると同じく割れやすくなるので、凍らせるレシピも中華にはあるそう。
「花が咲く」とは、長時間炊くことで米粒がひび割れて形が凸凹に崩れた状態のこと。花が咲くまで炊き込むことで米のデンプン質が溶け出し、とろみのあるおいしいお粥に仕上がります。かぶの甘酢漬けや揚げワンタンを添えたら、中華風朝ごはんのできあがり。

中華風干し貝柱の七草粥

<材料>(4人分) ○米 1合 ○湯 1800ml(中華粥は米の10倍を目安に準備) ○ごま油 大さじ1 ○塩 小さじ1/2〜1弱 ○干し貝柱 30g ○ぬるま湯 100ml
<作り方>
1. 七草は食べやすい大きさに刻み、塩茹でする。 ※すずしろ(大根)とすずな(かぶ)の実の部分は皮ごと薄切りにし、茎と葉は他の七草と一緒に塩茹して冷水にとり、水気を絞ってから食べやすい長さに刻む。 2. 桜花漬の塩をさっと洗って、粗く刻む。 ※好みで半分は塩をつけたままでもOK。桜花付の塩けを味付けにしているので塩抜きはしない。 3. 研いだ米を分量の水と一緒に鍋に入れ、沸騰するまでは強火、煮立ってきたら弱火にして30〜40分煮る。仕上げに七草と桜花漬を加えて温める。必要なら塩で味を調える。

かぶの葉の浅漬け

 <材料> (作りやすい分量/約1束分) ○かぶの葉と茎 1束分 ○塩 適量、または細きり塩昆布2g ○柚子の皮 適量
<作り方>かぶの茎と葉を塩茹でする。冷水にとって、水気を絞ってから適当な長さに刻み、軽く塩をふって柚子の皮のすりおろしと一緒に混ぜる。

かぶのピリ辛甘酢漬け (ラーパーツァイ風)

<材料>(作りやすい分量)○かぶ 小さめ2〜3個(200g) ○塩もみ用の塩 かぶの重量の2% ○砂糖 大さじ1 ○酢 大さじ1 1/2 ○ごま油 大さじ1 ○赤唐辛子の輪切り 少々 ○塩 適宜
<作り方>
1. かぶをスライサーなどで薄くスライスし、小さめのボウルに入れて2%の塩を加え、よく混ぜて20分ほど置く。カブの水気をぎゅっと絞って、ボウルに戻す。 2. 1に砂糖と酢、赤唐辛子を加えてよく混ぜ、電子レンジで600Wで1分ほど熱したごま油を回しかけて、そのまま冷ます。塩味を調える。

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