ライター : ☆ゴン

この記事でわかること

韓国料理のテグタンスープは、真だらを使う本場のものと牛肉を使う日本で人気のものがあります。テグタンの名前の由来や本来の具材は真だらで、韓国では伝統的な魚介スープ。一方、日本では牛テールやすじ肉、牛塊り肉を使ったテグタンスープが一般的です。

テグタンと似たスープとしてユッケジャンもありますが、牛肉の細切りではなく、テグタンは牛肉の骨付きやブロックを使うのが特徴。残ったテグタンスープは、ラーメンや雑炊にも活用できます。

テグタンスープとは?

本来のテグタンスープの具材は真だら

日本には、テグタンスープと呼ぶ韓国料理が2種類あります。まずは真だらを具材にする、韓国で昔から食べられてきた伝統の魚介スープ。身だけでなく頭やアラ、白子、魚卵などを使うピリ辛のスープです。

せりや豆もやし、大根、ねぎなどの野菜がたっぷりで、にんにく、しょうが、唐辛子などの香辛料を効かせます。真だらは白子が大きくなる冬が旬のため、寒い季節に人気のあるスープ&鍋料理です。

日本では牛肉のテグタンスープが有名

日本の焼肉店でテグタンスープというと、牛テールやすじ肉、牛塊り肉のスープが出てくるのがほとんどです。こちらも野菜をふんだんに使い、にんにくやしょうが、唐辛子などの香辛料を効かせた辛いスープ。

韓国の大邱(テグ)市の名物スープで、現地では「タロクッパプ」と呼ぶのが一般的です。テグタン(大邱のスープ)と呼ぶのは、それ以外の地方や日本だけ。いまは、お店ごとにいろいろとアレンジされた、和製韓国料理といっても過言ではありません。

名前の由来

テグタンのテグとは、韓国語で魚の「真だら」という意味。タンは漢字で「湯」と書き、汁やスープという意味で、コムタンやソルロンタンと同じ使い方です。一方の牛肉入りテグタンは、漢字で「大邱湯」と書きます。

つまり、発祥や具材、意味合いがまったく違うのです。どちらも真っ赤な色合いの辛いスープ。ごはんと一緒に食べたり、最後に残った鍋仕立てのスープでラーメンにしたり、雑炊にしたりするのが一般的です。

ユッケジャンとはどうの違うの?

焼肉店では、ユッケジャンというスープも人気メニューのひとつですね。見た目が真っ赤な色合いで、味わいも似ていて、テグタンとどう違うのでしょうか。

ユッケジャンは牛肉の細切りで作るのに対して、テグタンは牛肉の骨付きやブロックを使うのが基本。そうはいっても、お店によってはすじ肉を使ったり、薄切り肉を入れたりすることもあって、その境界はあいまいです。

本場韓国では、牛の血を固めた具材を加えるのが特徴ですが、そもそも現地ではテグタンと呼びません。韓国でテグタンといえば、真だらスープのことを指します。

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