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このしろは出世魚!
「このしろ」は、成長するにつれて呼び方が変わる出世魚。
4〜5cmくらいの体長の幼魚を「シンコ」、7〜10cmくらいを「コハダ」、13cmくらいを「ナカズミ」、そして15cm以上で「このしろ」と呼ばれます。つまり、この種類の魚のもっとも大人の状態をこのしろとするようです。
この魚は、出世するほどに価格が安くなる傾向あります。一般的には、「シンコ」や「コハダ」あたりが重宝されているようです。
このしろの特徴
「このしろ」は、だいたい15cm以上でそう呼ばれますが、成長すると3年で20〜25cmほどのサイズになる魚。体は縦に薄い木の葉のようなかたちをしています。背びれの後ろが糸のように長くなっているのも特徴です。また、「このしろ」のお腹は、鋭角に曲がった鱗が縁取っていて、お腹に角があります。
背中は黒っぽくて、お腹側は銀白色。体の上半分に黒い斑点が点線状に並んでいます。また、エラブタの後ろには少し大きめの黒い斑点あり。
このしろは江戸前寿司に欠かせない!
光りものと呼ばれる魚の代表格「このしろ」。「シンコ」や「コハダ」とともに、江戸前寿司にはなくてはならない存在です。寿司にとって、季節を感じさせてくれるネタとしても重宝されている食材。絶妙な加減が必要なので、寿司屋さんの腕が問われるネタともいわれています。
このしろの名前の由来
「このしろ」はその昔、「ツナシ」と呼ばれていたのだとか。現在の名前になった理由は諸説ありますが、「飯の代わりにする魚」という意味で「飯代(このしろ)」になったという説も。
また、訳あって娘が死んだことにして、身代わりにこの魚を棺桶に詰めて焼いたことから、「子の代」と呼ぶようになったという説もあるのだそう♪
このしろの主な産地と旬
主な産地は、瀬戸内周辺や伊勢湾、三河湾、駿河湾、有明海など。成長過程のサイズによって需要も変わってくるので、それぞれのサイズになった時期がそれぞれの旬といえるでしょう。
成長した「このしろ」はほぼ通年にわたって水揚げされていますが、特に晩秋から冬にかけて、脂がのっておいしい旬の時期だといわれています。
このしろの味と主な調理法
「このしろ」はとても小骨が多い魚として有名です。そのため、通常と同じ魚のさばき方では小骨を処理しきれません。
そこで酢で締めることでよって骨を柔らかくしたり、細かく包丁を入れることで骨きりをして食べるのがおすすめ。成長した「このしろ」は、コハダなどよりも旨味が多くておいしいです。
刺身で食べるときにはできるだけ小骨を取り除き、それでも残るので、薄くスライスしましょう。また、しっかり下処理をすれば、煮物や揚げ物にもできる魚でもあります。
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