織部焼

織部焼は、有名な茶人「千利休」の弟子である「古田織部」が製作に関わった抹茶碗です。岐阜県の美濃地方を代表する美濃焼のひとつで、志野焼のあとに誕生しました。

織部焼には、これまでの抹茶碗にはない歪んだ形のものや斬新なデザインのものが多くあります。この織部好みのユニークな抹茶碗がブームとなり全国的に有名になったのです。

抹茶碗の選び方ポイント2~形を選ぶ~

井戸茶碗

井戸茶碗は朝鮮半島から伝わった高麗茶碗の一種であり、格の高い茶碗として多くの茶人に親しまれています。室町時代以降から人気が高く、古い伝統をもつ茶碗です。大井戸、小井戸、青井戸、小貫入といった種類に分けられます。

井戸茶碗はその形が最大の特徴で、竹の節のように高さのある高台、3~5段ほど残るろくろ目、中心に見える兜巾状の突起などが現代も守られています。

半筒茶碗

半筒茶碗は、胴が筒状になった茶碗のなかでも「見込み」と呼ばれる内側の部分が浅いのが特徴です。見込みが深く、縦に長い形状のものは深筒と呼ばれています。

黄瀬戸、瀬戸黒、楽茶碗、志野などによく見られる半筒形の茶碗。その形から、安定感があり容量があるのが魅力です。半筒形の茶碗は口が広く、抹茶が冷めやすいので涼しい印象を与え、夏によく使われます。

平茶碗

平茶碗は浅く平たい形をした茶碗のことを指します。この平たい面が特徴的で、抹茶を点てると粒がキラキラと泡立ってとても涼しげ。また、口が広く抹茶が冷めやすい点からも、夏の茶碗としてよく使われます。

平茶碗は骨董品のなかでも特にファンが多く、年代物や有名な作家の作品は高値で取引されています。

抹茶碗の選び方ポイント3~口造りをチェック~

端反り(はたぞり)

飲み口となる部分が少し外側に反っているのが端反り。抹茶がストレートに口の中へ流れてくるので、飲みやすいのが特徴です。ただ、飲むときに抹茶が勢いよく流れてすぎて、淵からこぼれてしまう場合があるので気をつけましょう。

姥口(うばくち)

先ほどの端反りとは反対に、飲み口となる部分が少し内側に入っているのが姥口です。抹茶を口に運ぶときの口触りがよく、内側に入っているためこぼしにくいのが特徴。抹茶碗の口造りで一番多くみられるのがこの姥口です。
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

編集部のおすすめ