ライター : ☆ゴン

アイヌネギとはどんな食材?

アイヌネギという名前を聞いて、どういうものかわかる人は少ないはず。そのネーミングから、ネギ属に分類されるねぎの仲間であることは間違いありません。しかし香りはにんにくに近く、葉の風味と食感はニラのようだとされます。

近畿以北の高地に自生し、とくに北海道が昔から天然物の特産地として有名。本州の東北以南では、山間部にしか生えていません。乱獲のため天然物は激減し、現在流通しているものの大半が栽培物。ハウス物は1月~3月、路地物や天然物は3月~6月まで収穫され、4~5月が最盛期の旬です。

正式名称はギョウジャニンニク

アイヌネギは、先住民のアイヌ民族が食べていたことからついた名前で、北海道独自の俗称です。玉ねぎやにんにく、ニラと同じユリ科ネギ属に分類され、標準和名はギョウジャニンニク。そう、「行者にんにく」の別名なのです。

山奥で修業する行者が滋養強壮のために食べたことが、名前の由来なのは容易に想像できますね。本州はもちろん、北海道でもいまは行者にんにくと呼ぶことが多いです。現地のスーパーではキトビロや、ヤマビルの名で販売されることもあります。

アイヌネギの味わいと食べ方

すでに紹介したように、アイヌネギはにんにくに似た香りと風味を持っています。これをくさいと嫌う人もいますが、イタリアンや韓国料理が全盛の現代では好む人のほうが多数派。北海道では昔から保存を兼ねて、しょうゆ漬けにします。

そのほかにおひたしや炒め物にしたり、天ぷらにしたりと食べ方は自由自在。どうしてもにおいが気になる人は、豚肉と合わせると独特の香りがやわらぐので、食べやすいです。

アイヌネギを栽培してみよう

種から育てるのはむずかしい

広い庭があって家庭栽培をしているおうちや、家庭菜園を借りている人は、アイヌネギを育ててみても楽しいですよ。ただし、アイヌネギは育つのが非常に遅い山菜。種まきからはじめると新芽が出るのが1~2年後、収穫できるようになるまで5年かかるとされます。

また強い陽ざしや乾燥に弱いので、西日が当たる場所を避け、水やりを頻繁におこなう必要があり結構たいへん。そのため、ホームセンターやスーパーの園芸コーナーで球根付きの苗を購入し、育てることをおすすめします。

苗は通販でも購入できる

ITEM

‎ITANSE(イタンセ)行者にんにく 球根 3株パック

¥2,480〜

内容量:1パック(袋詰め野菜球根 3株入り)

※2024年2月24日時点 価格は表示された日付のものであり、変更される場合があります。本商品の購入においては、Amazon.co.jpおよびrakuten.co.jpおよびshopping.yahoo.co.jpで正確かつ最新の情報をご確認ください。
近くのホームセンターにアイヌネギの苗がない場合は、通販で購入しましょう。「苗半作」という言葉があるように、苗の状態まで育てば、栽培作業は半分終わったということ。こちらは葉と茎付きの球根が3株入っている商品で、秋に植えて翌春には収穫できる優れものです。
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

編集部のおすすめ