ライター : ☆ゴン

イタリア生まれの生ハム「コッパ」

コッパとは

コッパとは生ハムの一種で、古代ローマ時代に生まれたとされます。名前の語源は、イタリア語のカポ(頭)とコッロ(首)を合わせたもの。一方、南イタリアではそのままカポコッロと呼ぶそうです。その名のとおり、頭から首まわりにかけての肩ロース部位を指す言葉。

エミリアロマーニャ州とロンバルディア州産豚肉の、肩ロース部位で作るものが本格的とされます。現在はいろんな地方で製造され、円熟した香りとスパイシーな味わい、そしてねっとりした脂の甘味、肉の旨味が魅力です。

かつては、宴会や祭りなどで供される特別な食材でした。いまは日本にも輸入されていて、専門店やネット通販で購入可能。その製法と部位を忠実に守って作る、国産のコッパも販売されています。

コッパと生ハムの違い

生ハムは豚もも肉で作りますが、コッパはすでに紹介したように、豚肉の肩ロース部位を使用。製法が独特で、生ハムのように塩漬けして乾燥させ、調味してサラミのように豚の腸に詰めて熟成させます。サラミみたいにひき肉にせず、ブロックのまま腸詰めするのがユニーク。

塩を白ワインで拭き取ったあと、いろんなスパイスを表面にすりこむため、風味豊かな旨味と熟成香が持ち味。食感は生ハムよりもしっかりしていて、噛みごたえがあります。肩ロース肉なので、赤身のもも肉を使う生ハムよりもサシ(脂肪)が多く、大理石のような断面の模様が特徴です。

前菜やおつまみ、軽食にもぴったり

コッパをそのまま、ビールやワインのアテにしても良いですが、お好みのチーズと合わせると、さらにおいしいですよ。上の画像のように洋ナシやりんご、メロン、いちじくなどのフルーツに巻いて、オードブルにすると見た目もおしゃれ。

フランスパンや食パンにはさんでサンドイッチしたり、イタリアンの温かいパニーニしたりと、ちょっとした軽食にもおすすめです。スパイシーでパンチのある味わいは、セロリやクレソンなど、少しクセのある野菜にぴったり。いろんなサラダのトッピングに重宝します。

いつもより贅沢に。コッパを使うおすすめのレシピ5選

1. 上品な味わい。クレソンといちじくのコッパサラダ

まるでレストランに出てくるような、コッパを具材にするサラダのレシピです。コッパを使うので、合わせる食材にもこだわりたいもの。フレッシュないちじくとクレソン、ブルーチーズを組み合わせるおしゃれなひと品です。肉料理のつけ合わせや、ワインのアテによく合います。

2. フランスパンで。アボカドとコッパのタルティーヌ

イタリアの肉加工品の代表格、コッパとプロシュート、ミラノサラミを具材にする贅沢なオープンサンドの作り方。作り方といっても、薄切りのフランスパンにアボカドと一緒にのせるだけなので、手間はかかりません。そのほかの野菜はなんでも良いですよ。
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