ライター : macaroni_repro

「冷やす」だけでとろ〜り半熟!

この記事は、三越伊勢丹が運営する、食メディア「FOODIE」の提供でお送りします。
半熟卵の黄身がとろ~りと溢れるスコッチエッグ。レストランやデパ地下などでは見かけるけれど、どうやって作るのか不思議に思っていました。黄身を半熟にしようとすると肉が半生に。逆に肉にしっかり火を入れようとすると卵が固ゆでになってしまう……。
「卵を半熟に仕上げる秘密は、揚げる前に『冷やす』ことにあります。それさえ押さえれば、家庭で作っても確実に半熟にすることができるんですよ」そう教えてくれたのは、伊勢丹新宿店<キッチンステージ>の柬理美宏シェフ。
半熟卵のスコッチエッグのテクニックとレシピを教えてもらいました。

半熟スコッチエッグを作るコツは「冷やす」こと!

半熟に仕上げるためには、とにかく「黄身に火を入れすぎないこと」が重要なんだそう。そのため、卵は揚げる前に冷やしておくことが鉄則! ただ、せっかく卵を冷やしても、肉ダネを通して火が入りすぎてしまっては台無しなので、肉にも工夫が必要です。 そこでシェフが導き出した冷やし方テクニックが以下の3つ。調理工程の3段階で冷やしていきます。
1. 卵を半熟にゆでたあと、「急冷」する 2. さらに冷蔵庫で「キンキンに冷やす」 3. 卵を包んだ肉ダネも冷蔵庫で「冷やす」
まず、ゆでた卵に余熱が入らないよう冷やすのが①。さらに、②で卵の中心まできっちり冷やし、揚げてもすぐには熱が入らないようにします。③で肉ダネを冷やすのは、温度を下げる意味ではなく、肉と卵を密着させるため。肉と卵に隙間があると、揚げている最中で肉にヒビが入ったとき、卵全体に熱が回って半熟がキープできないんだそう。これらのテクニックを使ったシェフのレシピを紹介します。

【トロ~リ半熟スコッチエッグ】レシピ

材料(3個分)

[ゆで卵] 卵…3個(L玉) 岩塩…湯の重量の2%程度 ※なめてみて「しょっぱい」と感じるくらいの量です
[肉ダネ] 合いびき肉…400g
調味料A 塩…小さじ1 粗びき黒こしょう…少々 トマトケチャップ…大さじ1 フレンチマスタード…小さじ1 にんにくのすりおろし…小さじ1 ナツメグ…少々
[衣] 小麦粉、溶き卵、パン粉…各適量 揚げ油…適量

作り方

1) 沸騰した湯に岩塩を入れ、卵を6分ゆでる

湯を沸かして岩塩を入れ、卵を静かに入れて6分間ゆでる。
「この塩は省略せず、必ず入れてください。精製塩ではなくミネラル分を含む岩塩を使いましょう。岩塩のミネラル分が白身を固まりやすくし、ヒビ割れたときに白身が流れ出すのを防ぎます。通常よりも早く湯からあげることができます。加熱時間が短くなった分だけ黄身に火が入らないので、トロトロ半熟の状態に仕上げやすいんです」

2)氷水で急速に冷やし、余熱で黄身が固まるのを防ぐ

ゆで上がったらすぐに氷水で冷やす。氷水の中で卵をころころと回しながら、2分ほど冷やしたら殻をむき、冷蔵庫でさらに冷やす。
「トロトロの半熟状態をキープし、殻を剥きやすくするため、氷水で急冷し、余熱が入るのを防ぐことが重要です」
※実際に卵は割りませんが、黄身と白身のやわらかさはこの程度。かなりやわらかいので注意しましょう
 

3)合いびき肉にAを入れて練り混ぜ、肉ダネを作る

※実際に卵は割りませんが、黄身と白身のやわらかさはこの程度。かなりやわらかいので注意しましょう
ボウルに合いびき肉、Aの調味料をすべて入れて、よく練り混ぜる。肉が薄いピンク色になったら、肉ダネの3分の1の量を手に持ち、両手で投げ合うように10回ほど往復させ、中の空気を抜く。
「合いびき肉は温度が上がると肉の脂が溶けて肉がダレてしまうため、作る直前に冷蔵庫から取り出してください」

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