ライター : さわけんシェフ

科学する料理研究家 / キッチンまわり評論家

プロが解説。お店レベルのきのこクリームパスタ

Photo by さわけん

調理時間 25
きのこクリームパスタはちょっとした手間でグッとプロっぽくなりますよ。きのこを色付けて香ばしさをだして味を凝縮させてクリームに香りと味を移します。そこに鶏の旨みとにんにくの味と香りを足してパスタに吸わせ、パルメザンチーズを加えるのが大まかな道筋です。

あとはパスタとソースの合わせ具合がうまくいけば間違いのない味になります。以下に手順を詳しく解説するのでワンステップずつ進め、プロの味に仕上げましょう。

材料(2人分)

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きのこクリームパスタのコツ・ポイント5つ

  1. きのこは何でもOK。しめじはきのこっぽい見た目が良く、まいたけは味がいいのでおすすめです。エリンギは食感がアクセントになるのでお好みで。
  2. きのこは屋内で栽培されていて清潔です。香りが減るので洗わずに使いましょう。
  3. きのこをは香ばしい色をつけると旨みが凝縮され味に深みが出ます。
  4. 揚げたにんにくが味と香りのアクセントです。仕上げに入れると味が濃厚になります。
  5. クリームソースは煮詰めると重くなるのでパスタのゆで汁で調整しましょう。そこで塩分が入るのでソースの塩分調整は最後にしましょう。
  6. パスタはソースをしっかり絡めて味を吸わせることでおいしくなります。ソースの液体が少し残る程度まで煮詰めながら絡めましょう。

作り方

1.まいたけをほぐす

まいたけを手で割いている

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まいたけはパスタと絡みがいいように細くほぐしましょう。

2.しめじは石づきを切ってほぐす

まな板に置いた石づきが切られたしめじ

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下のところが気になれば薄く切っておきましょう。
まな板に置いたほぐれたしめじ

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1本ずつにほぐしましょう。

3.エリンギを切る

大きなエリンギが半分に切られている

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エリンギは大きければ傘と軸に分けてから切ります。
まな板に置いたエリンギの傘の薄切り

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傘はきのこの形を残すように薄く切ります。
エリンギの軸を割いている

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エリンギの軸は食感が硬いので細く割きましょう。薄切りでもいいですね。

4.にんにくを冷たいフライパンに移す

フライパンに入ったにんにくの薄切りにオリーブオイルを注いでいる

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にんにくは切ったらベタつくのですぐに冷たいフライパンに移しましょう。オリーブオイルも加えておきます。

5.にんにくをフライにする

フライパンで加熱されるにんにくの薄切り

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にんにくをオリーブオイルでフライにします。にんにくは焦げやすいので油の温度が上がってきたら弱火にしましょう。この工程でにんにくオイルと揚げにんにくができます。

6.色づいたにんにくから取り出す

フライパンで加熱され、まばらに色づいたにんにくの薄切り

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にんにくの薄切りは厚さが違うので色づきもまばらです。焦げないようにできるだけ弱火で色づいたものから取り出しましょう。
色づいたにんにくを箸で持ち上げている

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にんにくの色はこれが限界です。これ以上進むと苦くなります。
取り出した揚げにんにくは最後に使うので、冷めたら潰しておきましょう。

7.バターを加えて溶かす

フライパンでバターを溶かしている様子

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にんにくオイルにバターを加えて溶かします。バターが香ばしくなったときがきのこの入れどきなのでよく見てください。溶けたら最初は大きな泡ができます。
フライパンでバターを加熱している

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しばらくすると泡が小さくなり色づき始めます。
フライパンでバターを加熱している状態

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これが色づいたバターです。これ以上進むと焦げますのできのこを加えるタイミングです。

8.きのこを全部加え、広げて焼く

フライパンにきのこが入っている

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きのこは焼き色をつけたいので広げて焼きます。全てに焼き色がつかなくてもいいので、少し重なっても気にしなくてOKです。
フライパンできのこを焼いている様子

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色がよさそうなら確認します。4〜5分かけてじっくり焼きましょう。

9.色がついたら全体に混ぜて火を通す

色のついたきのこがフライパンに入っている

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片面は色がついているので、さっと炒める感じでOKです。

10.生クリームと鶏ガラスープの素を加える

きのこを焼いたフライパンに生クリームを加えている

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生クリームを加えて煮ることで、きのこの香ばしい旨みをクリームに移します。塩はあとでゆで汁を加えるのでここでは入れません。
フライパンに入ったきのこクリームソースに鶏ガラスープの素が入っている

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ブロードの代わりに鶏ガラスープの素を加えます。これで鶏の旨みが加わり味がまとまります。煮ると水分が減るため、沸かしすぎないようにしましょう。

11.パスタをゆでる

沸騰したお湯をスプーンですくっている

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お湯の塩加減を確認しましょう。意外としょっぱいです。お湯はずっと沸かしていると煮詰まるので、煮詰まっていたらお湯を足してください。
お湯の入った鍋にパスタが入っている

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パスタをお湯に入れます。鍋が小さいと入らないですが30秒ほどで曲がるようになり鍋におさまります。火でパスタが焦げないように注意して待ちましょう。
パスタが入って沸騰しているステンレス鍋

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少し曲がるようになれば箸やトングで鍋に入れましょう。1分以内ならゆで加減に差は感じないので焦らなくても大丈夫です。

12.沸騰したらパスタをほぐして火を弱める

ステンレスの鍋でパスタを弱火でゆでている

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パスタは一度沸騰したら引っ付かないようにほぐし、その後はコトコト沸いているくらいに火を弱めてゆでます。パスタはグラグラゆでると表面が荒れると言われています。

13.ソースにゆで汁を加える

パスタのゆで汁をフライパンに入ったきのこクリームソースにレードルで加えている

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ソースが煮詰まっているのでパスタの茹で汁を50cc加えます。パスタのゆで汁にはパスタから出た小麦成分と塩分があり、水より味があります。

14.ゆでたパスタをきのこクリームソースに加える

きのこクリームソースにパスタが入っているフライパン

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パスタのゆで汁を50ccとっておき、お湯を切りソースと合わせます。

15.パスタにソースを吸わせながら絡める

フライパンできのこクリームソースとパスタを和えている

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最初はソースが多くパスタには絡んでいません。火にかけて吸わせて絡めるイメージで加熱します。
きのこクリームパスタが黒いフライパンに入っている

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潰した揚げにんにくを加えて煮詰めながらソースを吸わせていきます。水分がなくなったらパスタのゆで汁を加えてのばしましょう。
きのこクリームパスタのフライパンを傾けている様子

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クリームソースがトロリと絡んだらOK。水分が少し残っているのがいいくらいです。

16.火を消してチーズを加える

フライパンに入ったきのこクリームパスタに粉チーズが振ってある

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火を切ってチーズ、イタリアンパセリ、粗挽き黒こしょうを少し残して加えて完成。特にチーズは火をつけたままだとフライパンに落ちて引っ付くので必ず火を切ってから加えましょう。

17.盛り付ける

白い皿に盛り付けられたきのこクリームパスタ

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お皿に盛り付けて残りのチーズ、イタリアンパセリ、粗挽き黒こしょうをふりかけて完成!

生クリームを使わず、牛乳で作る方法

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乳脂肪を基準にした牛乳と生クリームの量の比較
生クリームを牛乳で代用する方法をご紹介します。牛乳と生クリームの違いは乳脂肪分の量です。乳脂肪35%の生クリームを牛乳(乳脂肪分3.5%)で代用すると計算上は10倍必要。生クリーム100ccに対し1Lの牛乳が必要になります。

とはいえ、10倍も入れると多すぎて大変なので400ccの牛乳での代用をおすすめします。味は当然さらりと軽くなりますが煮詰めれば乳脂肪感はあり、クリームパスタを感じられる味わいに仕上がります。あとは粉チーズを多めに加えるとさらにクリーミーになります。

そのほかの材料でアレンジするなら

きのこクリームパスタに使うきのこは種類はなんでもできます。量は1人100gあれば十分です。鶏ガラスープの素を加えずにベーコンを加えても旨みと燻製の香りが出ておいしくできあがりますよ。

また、揚げにんにくを使わないなら生クリームを入れるタイミングでおろしにんにくを少々加えてもいいでしょう。揚げにんにくがなくなるとアクセントが減るので粗挽き黒こしょうを増やしておきましょう。

さやいんげんのような緑の野菜を加える場合はパスタと同じタイミングでゆでましょう。

ポイントをおさえてプロ顔負けのきのこクリームパスタに!

お店のようなきのこクリームパスタを作るにはソースの味とパスタのゆで加減が重要です。ソースは味や香りを複数かさねて作り、パスタは塩味をつけて硬めにゆで、ソースをしっかり吸わせてもやわらかくなりすぎないゆで加減にしましょう。

これさえできれば、きのこの香りと旨みが感じられてクリーミーなお店パスタになりますのでぜひ作ってください。

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