ライター : macaroni_repro

「はらこ飯」ってどんな料理?

「はらこ飯(はらこめし)」は、宮城県亘理町の郷土料理として全国的にも知られ、とっても人気のある炊き込みご飯の一つです。秋鮭やいくらが美味しくなるこれからの季節、宮城では秋のご馳走として欠かせない郷土の味覚になっています。地元のスーパーでは、はらこ飯セットや駅弁などでも登場するくらい生活に浸透しているんです。
「はらこ」とは、鮭の腹に入っている子、つまりいくらのことを指しています。はらこ飯を鮭の親子丼のように捉えている方もいらっしゃいますが、作り方も美味しさも実は全く違います。
はらこ飯は、白いご飯に鮭といくらをのせているのではなく、鮭を醤油やみりんで煮て、その煮汁でご飯を炊き上げているんです。鮭の旨みを含んだ煮汁で炊き上げることで、お米の一粒一粒まで美味しさが染み込み、より美味しく仕上がります。ちょっぴり甘めのご飯、香ばしい醤油の香り、いくらの塩味が一体になった美味しさは誰でもトリコになってしまうはず!
また、はらこ飯の歴史は古く、江戸時代までさかのぼり、伊達政宗にも献上されたとも言われています。時が流れてもなお作り続けられてきたわけは、はらこ飯の美味しさを知れば納得するはず!
では早速作り方をご紹介していきましょう。

おうちで手軽に本場の味!簡単はらこ飯

【材料(4人分)】 鮭(切り身)4切(360g) 塩     小さじ1 米     2合 水     600ml Aきび砂糖(なければ普通のお砂糖でも可) 大さじ3 Aうすくちしょうゆ  120ml A酒         50ml Aみりん        50ml 市販のいくら     80g 小松菜などの青菜   適宜 昆布         適宜
【作り方】
【下準備】 米は洗い、ざるにあげておきます。鍋に分量の水、昆布を入れて少し置いておきます。※昆布を入れるとおいしいですが、なければ入れなくても大丈夫です。
1. 鮭を切ります。皮、骨付きのまま一口大に切って塩をふり少し置きます。水気が出たらキッチンペーパーでふき取ってください。
お急ぎの場合はこの作業を省いても良いのですが、塩をふって水気をふき取る作業には、下味を付けたり生臭みを除いたりする効果がありますので、より美味しいはらこ飯を作るためにはぜひ省かずがんばってみてくださいね!
2. 昆布と水を入れた鍋にAの調味料を全て加えて混ぜたら、鮭を入れて中火で6~7分位煮ます。ここで煮すぎると身がパサパサしてしまうので、火の入れすぎには気を付けてください。
アクと昆布を除いたら火を止めて粗熱をとります。煮汁が熱々のまま炊飯をすると、塩分の影響もあって吸水がうまく出来ず、ふっくらと炊きあがらない原因になりますのでご注意を! お急ぎの方は鍋ごと氷水に当てて冷ましてくださいね。
3. 洗って水気を切っておいた米を炊飯器に入れ、炊飯器の2合分の目盛まで粗熱をとった煮汁を入れて炊きます。この時、鮭の身は炊飯器には入れず、残りの煮汁とともに鍋に残しておいてください。(お鍋で炊く場合は、煮汁は400ml入れてください。)
4. ご飯が炊き上がるタイミングに合わせて、鍋に残しておいた煮汁と鮭を火にかけて温めなおします。炊き上がったご飯を器に盛り、その上に温めなおした鮭をのせたら骨や皮を取り除きます。骨や皮は生の状態より煮てからの方が除きやすいので、この段階でするのがおすすめです。
5. 最後に、いくらをのせて、塩ゆでした小松菜などの青菜を散らします。
時間に余裕がある時は、前日のうちに鮭を煮ておいて、「はらこ飯の素」を作っておくと一段と味がなじんで美味しくなりますよ。ここまでしておくとあとは炊くだけ、という簡単調理にもなるので便利です。
いかがでしたでしょうか? はらこ飯なんて作るの難しそう……と思っていた方もいらっしゃるかと思いますが、実は「煮魚を作ってその汁で米を炊くだけ」というとっても簡単でシンプルなお料理なんです。
だからこそ、素材の美味しさが生かされ、長い歴史の中でも途絶えることなく愛されてきたお料理なんですね。季節限定のこの美味しさ、旬を逃すことなくぜひ楽しんでください!
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▼旬な食材を満喫しましょう♩

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