ライター : 前田未希

料理家 / フードコーディネーター

デパ地下の味をフライパンひとつで!

唐揚げと、彩りよく揚げた野菜。このふたつを合わせるだけでもおいしいのに、そこにもう一手間かける黒酢あんかけ。 自宅で作るのは面倒と敬遠されがちな料理ですが、そのおいしさはたまらないもの。艷やかで彩りも華やかなので、定食屋やデパ地下の食品コーナーなどでも目をひく一品ですよね。お酢には疲労回復の効果も期待できるので、上手に摂り入れたいところ。 今回は、そんな手間のかかる黒酢あんかけを、揚げ焼きで簡単に作れるようにしました。少量の油で作れば、面倒くささはぐっと減ります。汚れ物も少なく、フライパンでササッとできるので作る回数が増えること間違いなし!ビールやワインのお供にも、ご飯のおかずにもぜひ!

『鶏と根菜の黒酢あん』の作り方

分量(2人分)

鶏もも肉 1枚 サツマイモ 1/2本 レンコン 150g ピーマン 2〜3個 A 醤油 大さじ1 A 酒 大さじ1 A すりおろし生姜 1片分 A ごま油 小さじ1 B 黒酢 大さじ3 B 醤油 大さじ2 B みりん 大さじ2 B 砂糖 大さじ1 B 水 50cc B 片栗粉 小さじ2
※黒酢がない場合、同量の米酢・バルサミコ酢で代用できます。

作り方

①鶏肉は食べやすい大きさに切り、Aの調味料に15〜30分以上浸す。
お好みですりおろしにんにくを加えても、おいしくいただけます。
②れんこんは厚めの串切りにし、酢水につけてアクを抜いておく。
厚さは1〜1.5cmが目安です。酢水はボウルにたっぷりの水に、小さじ1程度の酢を加えましょう。
③サツマイモもれんこんと同じ厚さに輪切りし、水にさらしておく。
④ピーマンは種とワタを取り、ざく切りにする。
⑤サツマイモは耐熱容器に入れ、ラップを被せて600Wの電子レンジで3分ほど加熱する。
調理器具によって加熱時間は増減するので、様子を見て加減して下さい。火の通りにくいサツマイモは、あらかじめ電子レンジで加熱することで、揚げる時間を短縮できます。
⑥鶏肉をザルにあけ、薄力粉(分量外)をまぶす。
ビニール袋に肉と薄力粉を入れ、空気を含んだ状態で口を塞いで振ると、まんべんなく衣がつきます。
⑦フライパンに多めの油を熱して鶏肉を入れ、皮を下にして中火で揚げ焼きする。
油はフライパンの底全体に浸る程度が目安です。カラッと仕上げるために、皮を下にして先に揚げましょう。
⑧カリッと揚がったら、ひっくり返して反対側もカリッと揚げる。
火が強すぎると、外にばかり色がつき、中は生のままとなります。中火でじっくり揚げましょう。
⑨鶏肉以外の具も、薄力粉をまぶす。
⑩鶏肉をバットなどにあげて、余分な油を落とす。
⑪鶏肉を揚げた残りの油で、れんこん、さつまいも、ピーマンの順に揚げ焼きする。
れんこんが一番火の通りに時間がかかります。
まずれんこんだけ入れて、ひっくり返したタイミングでサツマイモを加えるといいです。れんこんを取り出す時に、サツマイモをひっくり返すと丁度よいです。 ピーマンはさっと熱を加える程度で、色が鮮やかになります。
⑫揚がった順に、バットなどにあげて油を落とす。
余分な油をしっかり落とすことで、油焼け防止になります。
⑬揚げ終えたフライパンにBを加え、かき混ぜながらひと煮立ちさせる。
フライパンに油が残っている場合は、キッチンペーパーなどで拭き取ってから使いましょう。Bを加えてからは、片栗粉がダマにならないように、木べらでこまめにかき混ぜてください。
⑭とろみがついたら具をフライパンに戻し、全体にあんを絡める。

お皿によそってできあがり!

おいしいのはやっぱり揚げたて!カリッとした衣に、甘酸っぱいあんがじんわり浸透して最高の食感です。 シャクシャクと歯ざわりの良い蓮根に、ホクホクと甘いサツマイモ。パリッとほろ苦いピーマンに、何と言ってもサクサクでジューシーな唐揚げがたまりません。 どれも揚げただけでもおいしいですが、甘酸っぱいあんに絡まることで一体感が生まれます。黒酢の酸味で味が引き締まり、揚げ物なのにすっきりとした口当たり。 熱々の黒酢あんかけを頬張って、ビールを流し込めば、1日の疲れもふき飛びますよ!

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