ライター : 前田未希

料理家 / フードコーディネーター

冷凍保存のあさりで作るボンゴレビアンコ

あさりは冷凍保存ができて、とっても便利な食材ですね。 でも、解凍する時に氷ごと調理が必要になるので、「汁気のない料理にはどうやって使えば良いの……?」と困惑する方も多いのではないでしょうか。 今回は、そんな冷凍保存のあさりを凍った状態のまま使うお手軽パスタをご紹介! あさりといえば、素材を活かした味のボンゴレビアンコは外せません。加熱時間や火加減のコツをおさえれば、必要最低限の調味料であさりのおいしさが全面に出た本格的な味わいが楽しめます。 生の食材を使わないので、ふと飲んでいる時にちょっとお腹が減ったらすぐに作れちゃいますよ!

『冷凍あさりでボンゴレビアンコ』の作り方

分量(2人分)

冷凍あさり(氷ごと) 15〜20粒 パスタ 200g オリーブオイル 小さじ2 にんにく 2片 鷹の爪 1/2本 白ワイン 大さじ1 黒胡椒 少々  パセリ 少々 塩 小さじ1/2

作り方

パスタソースを作る前に、たっぷりのお湯でパスタを茹で始める。
ボンゴレビアンコは細麺が合います。また、ソースと絡める時にも麺に熱が入るので、茹で時間は規定の時間より1分少なくしましょう。
①にんにくは香りが出るよう、先に軽く潰して繊維を壊してから、みじん切りにする。
②鷹の爪は種を抜き、細かく輪切りにする。
③フライパンにオリーブオイル、にんにくを加え、香りが出るまで熱する。
④鷹の爪を加える。
鷹の爪は焦げやすいので、にんにくの香りが出てから入れるのがポイント。
⑤パスタの茹で汁を大さじ2程度加えすばやく混ぜ、乳化させる。
油と水をかき混ぜて白っぽくとろみがつくことを乳化と言います。乳化させると、パスタソースがまろやかに仕上がるので、このひと手間はしましょう。 また、鷹の爪を入れてからすぐに茹で汁で乳化を起こすことで、鷹の爪の焦げ予防にもなります。
⑥白ワイン、あさりを氷ごと加えて中火にし、蓋をする
あさりは自然解凍はせず、必ず凍った状態で加えること。そうすることで、あさりの殻が綺麗に開き、旨味が出て身がふっくらした状態になります。
⑦蓋をした状態でフライパンを軽く煽り、あさりの殻が開くまで加熱する。
⑧殻が開いたら、塩を加えて味を整える。
ソースの味を見て、少し濃い目ぐらいが、パスタ麺を絡めた時に丁度よい塩気になります。あさりを冷凍保存する際の水の量によって、塩気が左右されます。必ず味を見て調整してくださいね。
⑨茹で上がったパスタ麺を湯切りし、フライパンに加えて軽く全体を混ぜ合わせる。
ソースとあさりがパスタ麺に絡むように、全体をざっと混ぜ合わせましょう。長く行うと麺のアルデンテが過ぎてしまうので、ざっとで良いです。

黒胡椒・パセリを散らしてできあがり!

にんにくとあさりの香りが混じり合って、食欲をそそります。あさりを凍った状態から蒸すことでソース全体に旨味が広がり、身もふっくらと仕上がります。 にんにくのがっつりとした味を鷹の爪でピリッと引き締めているひと皿。あさりの美味しさを際立たせる為にも、味付けは塩のみで仕上げましょう。 身もソースを残さず、つるつるっとすすりたくなるおいしさ。しっかりとした味わいのボンゴレビアンコに、辛口の白ワインで口をすっきりさせると……もう止まりません! 解凍する必要もなく、短時間調理であさりはプリップリ!あさりのおいしさを120%楽しむことができるひと皿、ぜひ作ってみてくださいね。

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