ライター : 伊藤 千亜紀

フードアナリスト

板チョコって1枚何グラム?

そのままで食べるのはもちろん、溶かしてチョコレートドリンクにしたり、マフィンやケーキなどの原材料にも使えて便利な板チョコ。

トリュフなどと比べると料金的にもリーズナブルなのが魅力ですよね。板チョコと一言で言っても、さまざまなメーカーから板チョコが販売されており、量や重さも違います。実際のところ、板チョコに明確な基準はあるのでしょうか。

今回は、そんな板チョコについてまとめてみました。

各メーカーごとに比較!

よくお菓子を作る際のレシピに「板チョコ1枚」といった表示を見かけたことはありませんか。一見非常に分かりやすいのですが、そもそも板チョコは各メーカーに限らずすべて同じ重さなのでしょうか。 現在の板チョコの平均の重さは約50g〜60gと言われていますが、明確な基準はなく、メーカーや商品によって若干異なっているのが現状です。 確かに、最近は「Bean to Bar(カカオからチョコレートになるまで同じ生産者の元で管理されたチョコレート)」や高カカオチョコレートなど、ちょっとリッチな板チョコも増え、これらリッチな商品は希少価値が高いこともあり、一般的なものと比べるとひとまわり小さいといった傾向がありますよね。また、外国製のチョコレートにいたっては大きさがかなり異なってきます。 そこで、日本国内で代表的な板チョコレートのグラム数をメーカー別にまとめてみました。合わせて味や風味についても簡単にご紹介します。

明治製菓「明治ミルクチョコレート」

茶色にゴールドでmeijiのロゴがトレードマークの、日本を代表する板チョコのひとつです。グラムは65gと、ほかの2社と比べて少し多いですが、その分カロリーも363kcalとやや高めなのが特徴です。

味としてはそれほど濃くなく、チョコ本来のコクがあり、溶けが良いことから、お菓子の材料や溶かしてチョコレートドリンクなどに使用するのもおすすめです。日本人好みのあっさりした味わいがロングセラー商品となっている理由なのでしょうね。

ひとくちサイズの板チョコがたくさん入ったパーティーサイズもあり、そちらはオフィスでなど、ちょっと甘いものが欲しいという時におすすめの商品です。

ロッテ「ガーナ ミルクチョコレート」

バレンタインや母の日になると度々テレビCMで見かける、赤いパッケージが印象的なロッテの「ガーナミルクチョコレート」。重さは60gと平均的で、カロリーは337kcalと、先ほどの明治よりは少し小ぶりになっています。 しっかりとコクがあって濃厚、そしてなめらかさが特徴です。外国製、特にアメリカのチョコレートのような粘りもあります。甘みが余韻として残るため、甘党さんやチョコレート好きにおすすめしたい商品です。

森永製菓「森永ミルクチョコレート」

森永ミルクチョコレート
ロッテの板チョコと同様に60g、カロリーはやや高めな340kcalある森永の「森永ミルクチョコレート」。 味としては上品なコクとまろやかさがあり、ガーナと同様に外国製のような風味を感じられながらも、アメリカと言うよりは、デンマークなどの高級なチョコレートに近いといった印象です。あっさりとしていて甘さ控えめなため、お菓子作りにも向いていると言えるでしょう。

年々減ってきている板チョコのグラム数

現在では、50~60gが平均とされている板チョコの重さですが、実は板チョコの重さはその年代によって大きく変わってきます。

その変動はこの5年の間でも大きく変わっており、2012年秋に58gから55gに改定されたのち、翌年の2013年7月には55gが50gに、と年々減少傾向にあります。

その理由としては、円安の影響によるカカオの輸入額の上昇と言われています。日本国内でカカオを作るのはむずかしいことから、必然的に原材料を海外から輸入しなければならず、そうなると世界経済の状況によって板チョコのグラム数が変動してしまうのはいたしかたないことですね。板チョコのグラム数に世界経済の状況が反映されているとは驚きです。
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