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喫む
最近では使われないそうですが、「たばこを喫む」や「お茶を喫む」といった「喫む」を使う表記もあるそうです。しかし、常用漢字では「喫」はありますが、「喫む」の訓読みはありません。なので、この場合は「飲む」または「のむ」を使います。
「たばこを喫む」は、昭和の前半ぐらいまで使われていたようです。中原中也の『雲』 や石川啄木の『葉書』など昭和の文豪の作品にも記載されています。
服む
病院や薬局で処方される貼り薬やぬり薬は「外用薬」ですが、「飲み薬」は「内服薬」ですよね。これは、「薬を服む」という言葉が始まりだといわれています。昔は、薬はお守りと同じように身につけるものと考えられていたことから「薬を服む」と表記されていたようです。
これは、「服する」や「服用」の意味から当てたものだとか。しかし、「服む」に「のむ」の読み方はありません。したがって、薬をのむは「飲む」を使います。
ややこしいけど覚えておきたい!
「飲む」と「呑む」この2つの漢字には、このような使い分けがあったことを、みなさんはご存知だったでしょうか。液体と固体で分類され、また個体であっても液体と同じ表記をする場合もあります。ちょっとややこしいですね。
わたしは、「喫む」と「服む」を「のむ」と読むのは、初めて知りました。今は使われていないので、知らない人がいることも無理もありません。普段この漢字を書かないですよね。
「呑む」は表外漢字なので、公的な文章を書くときは、「飲む」または「のむ」を使うと覚えておくと、わかりやすいかもしれません。また、どの漢字を使えばよいのか迷ったときは、ネットで検索したほうが早いかも。こんな漢字の使い分けもあるということを覚えておいていただけたらと思います。
▼大人なら常識!? 食にまつわる漢字の違いはこちら
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