ライター : 田村佳奈子

フードスタイリスト / フードコーディネーター / フードアナリスト

砂糖の代わりに甘酒を使うしぐれ煮

Photo by kanako tamura

今回は「牛ごぼうのしぐれ煮」レシピを紹介します。 しぐれ煮(時雨煮)とは短時間で仕上げる煮物のこと。さっと作れて作り置きもできるので、常備菜としても重宝する一品です。冷蔵庫で4、5日保存できますよ。
しぐれ煮といえば、基本の味付けは醤油と砂糖ですが、今回は砂糖のかわりに甘酒を使います。飲む点滴と称される甘酒は飲むだけでなく、お料理にも重宝します。 甘酒に含まれるアミノ酸の働きでうま味とコクがアップし、自然な優しい甘さをプラスしてくれますよ。 一般的な精製された砂糖はカロリーがあっても栄養素が少なめですが、甘酒の場合は同じ量でも、ビタミンやミネラルなどたくさんの栄養素が含まれています。
具材にたまねぎやこんにゃくなどを加えてボリュームアップするのもおすすめです。 牛ごぼう丼にしても、うどんにのせて「肉うどん」にしても美味しいですよ。

『牛ごぼうのしぐれ煮』のレシピ

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材料(2〜3人分)

しょうが(1かけ) ごぼう(2~3本 / 200g) 牛肉・薄切り(200g) A しょうゆ(大さじ2) A 甘酒(大さじ2) A 酒(大さじ2) みりん(大さじ1/2) *甘酒ではなく砂糖を使う場合は、甘酒と同じ分量を入れてください。

作り方

1.ごぼうは皮をこそげて、1ミリ厚の薄切りにして水にさらす。

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しょうがはせん切りにし、水気を切っておきます。

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2.牛肉は一口大に切りさっと熱湯にくぐらせ水気を切る。
3.フライパンにAの調味料を入れ沸騰させる。

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*しっかりした味に仕上げるため、煮汁を煮詰めてから加えましょう。
4.中火にし、ごぼうを加えてさっと混ぜ、しょうが、牛肉を入れて蓋をして3分ほど蒸し煮する。

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*煮汁を煮詰めてから牛肉を加えると、柔らかく仕上がります。
5.蓋を開け、仕上げにみりんを加えて全体を混ぜたら火を止め、うつわに盛る。

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*仕上げにみりんを加えることで、照りとうまみがアップし、風味よく仕上がります。

甘酒のパワーを味方につけよう

今回レシピに使用した甘酒には、たくさんのパワーが秘められています。 「飲む点滴」との別名通り、ビタミンB1 、ビタミンB2、ビタミンB6、パントテン酸、すべての必須アミノ酸、そして疲労回復に良いといわれるブドウ糖が含まれているので、栄養たっぷり。 甘酒には米麹から作られるものと酒粕から作られるもの、2種類の製法があります。最後に、それぞれの特徴についてご紹介します。

酒粕から作られる甘酒

酒粕から作られた甘酒は、酒粕を溶かし砂糖を加えた方法で作られます。 甘みを増すために大量の砂糖を加えているので、ダイエットにはあまり向かないかもしれません。 アルコールも含まれていますので、注意が必要です。 ビタミン、タンパク質は米麹の甘酒の倍以上多く含まれており、食物繊維も豊富。 酵素によって消化されにくい「レジスタントプロテイン」を多く含みます。 「レジスタントプロテイン」は体内で油をキャッチしながら小腸まで達し、さらに消化吸収されることなく油ごと体外に出てくれるそうです。そのため、便秘解消にもよいと言われています。 日本酒のメーカーが作る甘酒を最近よくスーパーなどでも見かけます。 味にもそれぞれ特徴があり、飲み比べてみると楽しいですよ!

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