ライター : kkk_ooo

目でも楽しめるお寿司

新鮮なネタが楽しめる「握り寿司」やパーティーに最適な「手巻き寿司」などさまざまな種類があるお寿司。最近では、カラフルな「モザイク寿司」がインスタグラムで話題になっていますよね。 ▼「モザイク寿司」についての記事はこちらから
そんな多くの種類があるお寿司ですが、酢飯を薄焼き卵で包んだ「茶巾寿司(ちゃきんずし)」というお寿司をご存じでしょうか?今回は、かわいらしい見た目の「茶巾寿司」について、その発祥やレシピ、おすすめのお店まで紹介していきます。

茶巾寿司とは

茶巾寿司とは、五目酢飯を茶巾を模した薄焼き卵で包んだお寿司のことをいいます。巾着のように上部がきゅっと絞られているものが一般的ですが、なかには四角く卵で包まれているものもあり、その様子はさまざまです。 その珍しい佇まいから食べ方に悩む人も多いとのこと。かんぴょうや三つ葉などで縛られている口をほどいてなかを先に食べるという人もいれば、豪快に横からかぶりつくという人も。どんな風に食べようか考えるのも楽しいですよね。

おひな様と茶巾寿司

ちらし寿司同様にひな祭りの定番メニューにもなっている茶巾寿司。色彩豊かな見た目と長寿を意味するエビやマメに働くと言われている豆などの具材がおめでたい場にふさわしいとされ、ひな祭りのひと品として定着したようです。 とはいえ、季節問わず特別な日に食べるというご家庭も少なくありません。鮮やかな風体がちょっとしたパーティーなどにもぴったりです。

茶巾寿司の発祥

関西が発祥と思う方が多いようなのですが、実は東京発祥。大正時代に「有職(ゆうしょく)」初代店主の小原義太郎という料理人がおもむきのある料理として伏見宮家の茶会で出したのが始まりとされています。 そののちに、殿下から「茶巾寿司」との名前をいただいたそうです。"茶巾"の名前がその姿をよく表していますよね。

茶巾寿司のレシピ

卵と砂糖、塩、だし汁、片栗粉をあわせ裏ごしします。フライパンに先程の卵を入れて薄焼きに。すべての卵を焼いたら、お皿の上で冷ましておきます。冷めた薄焼き卵の上に、市販のちらす寿司用の飯をのせ包んでいきます。あとは、三つ葉で口を縛れば完成です。 つくるのが大変なイメージのある茶巾寿司ですが、市販のちらし寿司を使うことでグッと簡単に!特別な日のごはんにおすすめです。

東京で茶巾寿司を食べるなら四谷「八竹」

東京四谷にある「八竹(はちく)」は、大正13年創業の老舗料理店。茶巾寿司、大阪すしを専門に扱っているお寿司屋さんです。店内は、10席ほどしか席がなくこぢんまりとした雰囲気。落ち着いて食事をすることができそうです。 お持ち帰り用の折り詰めの種類が豊富なので、持ち帰り用としてはもちろん、お土産として買っていくと喜ばれますよ。
こちらが「八竹」の「盛り合わせ」(990円)。茶巾寿司と押し寿司のセットになっています。茶巾寿司は、ずっしりと重量感のある印象。焦げひとつなく焼かれた薄焼き卵がうつくしいです。 厚めの薄焼き卵のなかに、エビ・しいたけ・かんぴょう・酢レンコンなどが入ったほんのりとした甘さの混ぜご飯が入っています。酢レンコンのシャキシャキとした歯触りがよく、甘さのある卵とよく合うそうです。

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