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梅酒の力で美肌作り!
前回、「昔から伝わる民間の知恵が大好き」とお伝えしましたが、その影響は祖母から大きく受けたものです。祖母は今でいう“健康オタク”で、古い民間療法を食生活に積極的に取り入れていました。そのおかげか、祖母は80代に入っても肌と髪がツヤツヤで、とてもキレイな人でした。当時の私にとって自慢の祖母、今の私にとって理想の女性です。
とはいえ、若い頃は「民間の知恵なんてダサい!」と思っていたことも否めません。バブル全盛期という時代の影響もあったのか、身の回りを新しいものやトレンドで埋めていた時期もあります。でも、年齢を重ねていくと、少しずつ違った考えが自分の中に芽生えてきたんですよね。「伝統」とか「温故知新」と呼ばれるものです。そうした心境の変化もあって、幼い頃に実家で接していた民間の知恵を“再発見”するようになりました。
今回の主役である「梅酒」も、そのひとつです。祖母は健康のために毎年必ず梅酒を手作りして、家族みんなで飲んでいました(当時の私は幼かったので、その姿を見ていただけですが……)。
梅干しにしても梅肉エキスにしても、梅は昔から民間療法として親しまれてきた代表的な食材。「酒は百薬の長」はさすがに言い過ぎですが、適度な量を守れば、梅酒は美容・健康効果が期待できるお酒なんですよ。私自身、少し時間的に余裕のある年は、手作りの梅酒を楽しんでいます。また、お酒の席でも梅酒を意識的に選ぶようにしていますし、ふだん、梅干しをよく食べています。日常的に梅の恩恵をあずかっているんです。
では、具体的に、梅酒にはどんな美肌効果があるのでしょうか。
梅酒の美肌・健康効果!
お弁当やおにぎりの具材として、梅干しが古くから活用されています。「日の丸弁当」なんて特に有名ですね。なぜ梅干しを使うかというと、梅干しを入れるとご飯が腐りづらい、ということを昔の人は経験的に知っていたからです。今の言葉でいえば、「殺菌作用」にあたります。
この「殺菌作用」に加えて、梅には「デトックス作用」や「抗酸化作用」もあるため、美肌作りに大活躍してくれるのです。
たとえば、肌の雑菌繁殖を抑えると、ニキビ予防になります。腸内の老廃物や有害物質を取り除けば、肌の調子もダイレクトによくなるはずです(「肌は腸を映す鏡」といわれているんですよ)。紫外線の量が一気に増えるこの季節、肌の酸化(老化)を抑える抗酸化作用も貴重な働きを担うでしょう。
また、梅酒はミネラルをたっぷりと含んでいるので、肌だけでなく、髪の毛やツメのツヤを保つ効果も期待できます。梅酒は「薬酒」の一つに括られることもありますが、「美容酒」といってもよいほど、女性にうれしい効果をたくさん持っているんです。
梅酒の香りでリラックス&唾液を分泌!
梅酒の香りにも注目です。梅酒の爽やかな香りはベンズアルデヒドといって、アロマテラピーに相当する効果があるといわれます。この香りを嗅ぐことで大脳からアルファ波が出て、心も体もリラックスできるんです。
また、酸味の強い梅酒の場合、すっぱさに反応して唾液が分泌されますよね。あくまでも私の個人的な推測ですが、この唾液を分泌させる作用も、結果的に梅酒の美肌効果に一役買っているのではないかと思っています。というのも、最近、唾液の分泌量が少なくて、口内が乾燥している「ドライマウス」の人が多いため。「口呼吸」や「噛む回数が少ない」、「心理的な要因」など、さまざまな理由があるといわれています。
ドライマウスは口内のウイルスや雑菌を繁殖させてしまい、口臭の原因になるだけではありません。菌が体内に侵入すれば、回りまわって肌にも悪い影響を及ぼし、肌荒れや肌のくすみを引き起こします。そのため、唾液の分泌量を増やし、口内の菌を抑えることが大切なんです。
市販の梅酒はおおむね酸味を抑えていますが、手作りの場合、あえて酸味を残してみるのもいいかもしれません。
梅酒の作り方
用意するもの
・青梅…1㎏
・氷砂糖…1㎏
・ホワイトリカー…1.8リットル
・保存容器
作り方
1.青梅を水でよく洗い、1時間ほど水につけてアク抜きします。
2.水気を拭き取り、一つひとつヘタを竹串で取ります。
3.容器に青梅、氷砂糖を交互に入れています。
4.ホワイトリカーを入れて蓋をしたら、冷暗所で保存。約半年で飲み頃になります。
※作成2週間ほどの間は、梅が液につかるよう、たまに揺すってあげましょう
この氷砂糖の量であれば、まろやかな梅酒に仕上がります。酸味が苦手でなければ、氷砂糖の量を調節してみてください。また夏バテぎみの人は、はちみつを加えると、梅酒の疲労回復作用がより高まりますよ。
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