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香川県「あん餅入り雑煮」
西日本に位置する香川県は、やはりベースが白味噌。さらにそこに、“あん餅”を入れるのが香川流なんです!
甘味の流通が少なかった時代、あん餅は重宝されました。その貴重なあん餅を、おめでたい日(正月)に食べるお雑煮に入れたことが始まりと言われています。
もし知らずにこのお雑煮が出されたら…かなり戸惑いそうですよね。
しかし、意外にも白味噌とあんこの相性は抜群!ダシにあんこが溶け出し、それをすするとお正月を感じるのだとか。
奈良県「きなこ雑煮」
関西風・白味噌ベースのお雑煮の中に入っているおもちに、別皿のきな粉をたっぷりとつけて食べるのが奈良風。その名も「きなこ雑煮」です。
昔、海なし県である奈良は大豆でたんぱく質を摂取していたことから、「きなこ雑煮」が普及したと言われています。ほかにも豊作祈願などの言い伝えもあるようです。
煮込まれたおもちにきな粉をたっぷりとまぶすので、まるで安倍川もちを食べているような味わいなのだとか。おもちときな粉のコンビは馴染み深いので、あまり抵抗なく食べられそうです。
沖縄県「中身汁」
沖縄県にはお雑煮を食べる習慣がないようで、その代わりに食べられているのが「中身汁」という郷土料理です。“中身”とは豚の内蔵のことで、いわゆる「中身汁」とはモツを具にしたお吸い物のこと。
きちんと臭みをとり、こんにゃくやシイタケなどを加えて醤油などで味を整えます。あっさりとしたダシにモツの旨みが染み出しているので、お正月から元気が出そうな一品です。
福岡「博多雑煮」
福岡・博多で愛され続けているお雑煮は、焼きあご(とびうお)でダシをとるもの。さらに具としてブリをイン。ほかにもカマボコやシイタケ、鶏肉など、具だくさんなのも特徴です。
シンプルな味わいと豪華な具材の「博多雑煮」は、まさにお正月にはふさわしい一品なのかもしれませんね。
おわりに
お雑煮は、“我が家”の色がとてもよく出る料理なのかもしれません。母から教えてもらうその味を子へと引き継ぎ、さらに代々受け継がれていきます。
地域によって味が変わることはもちろん、家庭によっても違ってくるので、言ってしまえばお雑煮は「究極の家庭料理」なのかもしれませんね。
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