ライター : 渡辺 りほ

管理栄養士

栄養豊富なスーパーフード「モリンガ」とは

「モリンガ」とは、インドを原産とするワサビノキ科の植物。インド、アフリカ、エジプトなどの国々では古来より薬や美容、健康のために利用されてきました。海外ではモリンガの栄養や作用の実績を受けて、非常に高い注目を浴びています。

世界三代美女のクレオパトラが、モリンガのオイルを肌に塗り、モリンガのお茶を飲んで美しさを維持していたという話もあるそうですよ。

モリンガの栄養と味・香りについて

モリンガは、種から花までほぼすべての部分を利用できることから「ミラクルツリー(奇跡の木)」と呼ばれています。また、ビタミンやミネラル、アミノ酸などのさまざまな栄養素が含まれており、スーパーフードとして注目されています。とくにビタミンAやビタミンC、鉄やカリウムが豊富です。

モリンガ茶の風味は抹茶やよもぎに近く、味は香ばしいコーン茶に似ています。麦茶のような香りで、飲みやすいですよ。モリンガ茶の味や香りが苦手な場合は、サプリメントとしてモリンガを摂ることも可能です。(※1)

モリンガの効果・効能

炎症を抑える

動物実験において、モリンガの根や葉の抽出物が、関節や気道の炎症を和らげることが確認されています。この結果から、モリンガには炎症を抑える作用があると考えられています。

また、強い抗細菌成分を含んでいるというのもモリンガの特徴です。大腸菌や黄色ブドウ球菌などに対して、モリンガの種の抽出物が抗菌作用を示すことが明らかになっています。(※1)

血圧の低下

モリンガには、カリウムが多く含まれています。カリウムは、過剰に摂ると血圧上昇の原因となるナトリウムの排出を促す作用があります。

また、モリンガには、血圧を下げるのに役立つGABA(γ-アミノ酸)が豊富です。GABAは交感神経にはたらき、血管を収縮させるホルモンである「ノルアドレナリン」の分泌を抑える作用があります。

なお、血圧が高い方はモリンガを摂ってよいか、医師や専門医にあらかじめ確認してください。(※1,2,3,4)

便秘対策

モリンガには、不溶性食物繊維および水溶性食物繊維が含まれています。いずれも腸内細菌のエサとなって善玉菌を増やす作用があり、腸内環境を整えるのに役立ちます。

不溶性食物繊維は、水分を吸収することで便の量を増やし、大腸を刺激するはたらきがあります。一方、水溶性食物繊維は水に溶ける性質があり、便をやわらかくしてくれます。作用は異なりますが、いずれも便秘対策に重要な栄養素です。(※1,5,6)
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

編集部のおすすめ