6. ヨアジョン|グリークヨーグルトに次ぐ新定番に

Photo by china0515

2024年にブームを巻き起こしたグリークヨーグルトの次に来るスイーツとして、白羽の矢が立ったのが「ヨアジョン」です。

ヨアジョンは、フローズンヨーグルトにフルーツや蜂の巣などをトッピングするスイーツの総称、そしてそのブームの中心となった韓国発フローズンヨーグルトブランド名の両方を指します。

「ヨアジョン」というキーワードは、検索数前年比7.16倍を記録し、若い世代を中心に注目を集めました。

Photo by china0515

同ブランドは、韓国国内に400店舗を展開する人気店で、2025年7月に大阪コリアンタウンに日本第1号店が誕生し、8月26日に首都圏第1号店として新大久保店がオープンしました。その後も9月に表参道店、10月には原宿店など、急速に展開しています。

「ヨアジョン」のキーワードは、2025年10〜11月にかけて検索ピークを迎え、“罪悪感なく食べられるスイーツ” として人気が高まりました。
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7. 白桃烏龍茶|“香り系ドリンク” から新フレーバーとして確立

Photo by みらい

「白桃烏龍茶」の検索数は前年比1.85倍と着実な伸びを見せ、ドリンク需要の高まる2025年7月にピークを記録しました。

人気の中心となるのは、セブンイレブン限定でサントリーが発売した「白桃烏龍茶」でした。ポイントは、華やかな白桃の香りと無糖のすっきりとした飲み口で、「香りが良すぎる」「罪悪感ゼロ」とSNSで定番化しました。
さらにこのブームを受けて、サントリーのほろよい〈白桃烏龍サワー〉」、伊藤園から「ひんやりなめらか白桃烏龍」などの期間限定商品が登場し、市場が拡大。

また、六甲バターから「チーズデザート6P 白桃&アールグレイ」が登場するなど、飲料だけでなくスイーツ界隈にも白桃×烏龍茶のフレーバーが浸透しました。
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8. タオルケーキ|SNSメインで進化系クレープがヒット

Photo by とも花

“タオルのようにクルクルと巻かれた見た目” が特徴の「タオルケーキ」は、検索数が前年比5.32倍に急伸しました。

このスイーツは、薄く焼いたクレープ生地やスポンジ生地を、たっぷりのクリームとともに丁寧に巻き上げ、まるで本物のタオルやロールケーキのように見せるのが特徴です。

Photo by 関谷 茜

中国や韓国でのカフェが火付け役となり、2025年は日本でも新大久保を中心に専門メニューを出す店が続々登場しました。

国内でタオルケーキを提供するのが早かったのが、表参道と新大久保に店舗を構えるカフェ「THE COOKIE 594」でした。現時点では市場にはまだ広く出回っていませんが、今後もしかしたら、コンビニやスーパーでの商品化もあるかもしれません。
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9. 平成女児チョコ|食分野の “平成レトロ” ブーム

Photo by あんりちこ

今年は、シール帳交換やルーズソックス、たまごっちなど、平成文化の流行りが目立ちました。そのなかでも、食の分野では「平成女児チョコ」の検索数が、2025年3月(検索数は約13万件)にピークを迎え、前年比1.68倍に伸長しました。

「平成女児チョコ」とは、平成初期から中期に小学生の間で流行した「友チョコ」文化の象徴とも言える “手作りデコチョコ” のこと。SNSでも「#平成女児チョコ」や「#友チョコ」といった投稿が散見されました。

Photo by uli04_29

当時を懐かしむ世代だけでなくZ世代をも巻き込み、単に作るだけでなく、この文化自体やノスタルジーを楽しむことが価値となりました。

結果として、2025年のバレンタインでは、実際に手作りする人が大幅に増え、平成レトロブームの重要な食カテゴリとして確立したといえます。

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10. ドーナツ|アメリカン系とヘルシー系の二極化が進む

Photo by china0515

2022年から始まったドーナツブームは衰えることなく、2025年も引き続き大きな注目を集めました。

2025年5月には、LA発のドーナツブランド「ランディーズドーナツ(Randy's Donuts)」が代官山に日本初上陸し、連日行列を生むほどの話題となりました。1号店に続き、新宿、東京駅と続々展開したことで、アメリカンカルチャーを背景に持つドーナツの勢いを示しました。

Photo by china0515

一方で、福岡発のベーカリー「アマムダコタン」の運営会社が手掛ける「I'm donut ?(アイムドーナツ?)」は店舗を急増させ、勢いを加速させました。6月には初のグルテンフリー専門店、11月にはヴィーガン対応の専門店を展開し、素材にこだわる “ヘルシー系ドーナツ” の流れを後押ししました。

この年は、“アメリカン・ビッグ系” と “素材にこだわるヘルシー系”の二方向で盛り上がりが生まれたのが特徴です。

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食のトレンドは「自由度」と「ノスタルジー」へ

2025年の食トレンドを振り返ると、目新しさだけでなく、その中心には「カスタムの自由度」と「ノスタルジー(原点回帰)」がありました。

マーラータンやヨアジョンの「選べる具材」や、ドバイチョコの「新しいザクザク食感」といった体験のカスタマイズに加え、せいろや平成女児チョコの「レトロな体験」などが顕著です。

SNS時代のユーザーは、ただおいしいだけでなく、自分好みにアレンジできる楽しさや、だれかと共有できるような体験価値を強く求めていることがわかります。

この流れは今後も加速し、よりパーソナルで、背景にストーリーを持つフードが、次なるブームを巻き起こすカギとなりそうです。

文/ 倉持 美香(macaroni 編集部)
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

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