ライター : pomipomi

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「古古古米」をおいしく食べたい!プロに教わる正しい炊き方

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お米の価格高騰が深刻さを増すなか、政府は備蓄していた米の一部を市場に放出し始めました。今回販売が始まったのは、2021年産のいわゆる「古古古米(こここまい)」で、その量はおよそ8万トンにものぼります。

価格が手頃なのは魅力的ですが、「味は大丈夫なの?」と気になる方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、古いお米でもおいしく炊ける “現代版の正しい炊き方” について、タイガー魔法瓶の炊飯器商品企画担当 辻本 篤史さんのお話をもとに実践。古米をおいしく仕上げるためのコツをご紹介します。

教えてくれた人

タイガー魔法瓶 炊飯器商品企画担当 辻本 篤史さん
辻本さん 外国米、備蓄米、古米はねばりが少なく軽い食感が特徴です。日本人好みのねばりのある食感にするには、しっかりと吸水させて、糊化(α化)を促進させる必要があります。そのため、給水時間を長めにとり、ごはんのねばりをしっかり引き出すような炊き方がおすすめです。

炊飯器で炊く前に確認。吸水は必要?

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辻本さん 「外国米・備蓄米・古米」は、浸水時間を通常米よりも長くすることで、しっかりとねばりを引き出せます。

たとえば、炊飯器のボタンを押す前に、30分から1時間ほど吸水させると良いでしょう。一方で、お米は急激に吸水させると表面が荒れ、甘みと食感が損なわれてしまうため、冷蔵庫(低温)でじっくりと吸水させることが理想です。

ただ一般的な炊飯メニューでは、焦げにつながったりする場合もあるので注意が必要です。専用のメニューが搭載されていないか、取扱説明書などをご参照ください。

また、早炊きはNG!「もっちりコース」など、長時間の吸水に特化したコースで炊飯することもおすすめです。

古米をおいしく炊く4つのコツ

コツ1. お米を正しく計る

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お米を計る際、揺すって振り落としたり、上から押さえつけたりするのはNG。

計量カップにお米を山盛りによそったら、すり切り棒や箸などで表面を平らにして計ります。

コツ2. お米をすすぐとき、水に浸けるのは約10秒まで

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お米は水の中で長時間研ぐと、米ぬかのにおいがついたりお米がやわらかくなったりしてしまいます。

「軽くすすぎ、すぐに捨てる」を念頭に、お米を水に浸けるのは約10秒までにするのが大事。手を軽く握り、やさしくかき混ぜるようにしてお米を研いだらすぐに水を捨てましょう。

コツ3. 水を変えるのは2〜3回程度

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「水が透明になるまで研ぐ」は古い常識。現代では精米技術が向上しているため、米ぬかはそれほどたくさんついていないそうです。

水を変えて研ぐのは2〜3回程度でじゅうぶん。水が透明になるまで研ぐと、お米の旨み成分や甘み、栄養分まで水に流れてしまいます。
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