ライター : Raico

製菓衛生師 / スイーツ&フードアナリスト / フードライター

小麦粉の正しい保存方法は?

小麦粉は常温・冷蔵・冷凍の3つの保存方法があります。常温保存は出し入れがしやすく便利ですが、袋のまま保管してしまうと、虫やダニが侵入してしまうことも。

高温多湿になりやすい真夏や梅雨時期は、冷蔵や冷凍保存が望ましいです。しかし、室温との温度差で結露が生じやすくなり、カビ発生のリスクが高まります。

そこで常温・冷蔵・冷凍に分けて、小麦粉保存のポイントや注意点を詳しく見ていきましょう。
保存方法保存期間(開封後)保存のコツ
常温1~2か月ダニ、虫が侵入する危険性があるので、必ず密閉できる保存容器に入れる
冷蔵1~2か月カビ発生リスクを低くするため、密閉性の高い保存容器に入れる
冷凍約6か月再冷凍を避けるため、10~50g程度の使い切れる量に小分けにする

【常温】小麦粉の保存方法

小麦粉は湿気に弱いため、基本的に温度差の少ない常温保存が適しています。しかし小麦粉を袋のまま保存すると、口を閉じていてもわずかな隙間から湿気やダニ、虫が侵入する危険性も。密閉できる保存容器に入れて保管するとよいでしょう。

保管する環境は、温度が20℃以下で湿度が50%以下の環境が望ましいです。直射日光が当たると高温になりやすいので注意してください。また高温多湿にならないよう、風通しのよい場所を選びましょう。

使用する容器は?おすすめの保管場所

使用する容器は、硬い材質のガラス瓶や缶などに入れます。やわらかい材質の保存袋は、虫がかじって侵入する危険性があるので、避けましょう。

密閉性の高い、ゴムパッキンが付いた保存容器を使うのがおすすめです。100円ショップには粉物を快適に収納するアイデア容器が豊富にあり、気軽に購入できますよ。

保管場所は湿気がこもりやすいシンク下や床下、温度変化の大きいコンロまわりを避けて、直射日光の当たらない風通しのよい場所を選びましょう。また強いにおいがするものの近くに置くのも避けてください。

常温での保存期間の目安

未開封の場合の賞味期限は、強力粉は約6ヶ月、中力粉と薄力粉は約1年で設定されているものが多いです。製品の賞味期限をしっかりと確認しましょう。

開封後の賞味期限の目安は、1~2か月です。賞味期限に関わらず、早めに使い切るようにしてください。小麦粉は温度や湿度によってカビやダニが発生しやすい、とてもデリケートな食材。開封して空気に触れると、風味が落ちて品質が劣化するためです。

【冷蔵】小麦粉の保存方法

冷蔵保存は気温の高い真夏や、湿気の高い梅雨時期に適しています。冷蔵庫内は湿度と温度が一定に保たれるため、カビが発生しにくくなるためです。

しかし小麦粉を出し入れするときに室温との温度差で結露が生じ、カビが発生のリスクが高まります。使用後は速やかに冷蔵庫へ戻しましょう。特にコンロの近くで使うとき、高温になって結露が生じやすいので注意が必要です。

また小麦粉と似ているミックス粉は、卵粉や砂糖などが添加されているため、開封後は必ず冷蔵保存をしましょう。

使用する容器は?おすすめの保管場所

小麦粉を冷蔵する場合は、結露によるカビ発生のリスクを低減するため、密閉性の高い保存容器に入れて保管します。保存容器は中身が見える、ガラスやプラスチック製や、においのつきにくいホーロー製がおすすめです。

また、小麦粉はにおいを吸着しやすい性質があるので、においの強い食材の近くを避けるようにしましょう。冷蔵庫のドアポケットはドアの開閉で温度変化が大きくなりがちです。なるべく冷蔵庫内の奥に保管してください。

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