ライター : 中島茂信

幼稚園の頃、亀戸天神の近くにあった田久保精肉店のコロッケを食べ、「食」にめざめてしまいました。ラードで揚げたコロッケが大好物。最後の晩餐はもちろんコロッケ。 ◎主な著書『平…もっとみる

新宿からなら1時間以内!都内の牧場「磯沼ミルクファーム」

Photo by 海保竜平

新宿駅から京王線に乗り、一度の乗り換えをはさんで約50分。京王高尾線山田駅から数分歩いた八王子市郊外にある「磯沼ミルクファーム」では、約6000坪の敷地のなかで、ホルスタインやジャージー、ブラウンスイスなど6種類の乳牛を育てています。

Photo by 海保竜平

牛の数は約90頭で、その半分がお母さん牛。

Photo by 海保竜平

磯沼ミルクファームの牧場主 磯沼正徳さん
「範囲限定ですが、牧場内を自由に見学できるオープンファームとなっています」

と教えてくれたのは、牧場主の磯沼正徳さんです。
「牧場内では、お母さん牛だけでなく、生後数か月の仔牛を見ることもできますし、触れることもできます。その日生まれたばかりの赤ちゃん牛を見学できるかもしれません」

とはいえ、乳牛を飼育している以上、衛生と安全を確保しなればなりません。そのためにも守ってほしいマナーがあると、磯沼さん。

Photo by 海保竜平

1. 牧場に入る際は、用意された石灰で靴を消毒する
2. 牛に触ってもらえますが、触れた後は手を洗う
3. 仔牛に触る前は手をアルコール消毒する
4. 犬などのペットを牛に近づけない

牧場内では、新型コロナウイルスも含めたさまざまな感染予防をしています。乳牛や仔牛を見たり触れ合ったりする際は、上記の諸注意を厳守する。これがとても大切です。

子どもの食育にも◯。乳搾り体験(予約制)

Photo by 磯沼ミルクファーム

乳搾り体験の様子
毎週日曜日の13時からは、乳搾り体験(参加費700円)を実施。要予約ですが、当日枠もあるそうです。
※緊急事態宣言発令中は、乳搾り体験を中止(2021年1月29日 現在)

どんな体験ができるのか、磯沼さんにお聞きしました。

「毎日朝と夕方、搾乳している搾乳所で、搾乳体験をしていただけます。片手で搾り、もう片方の手のひらで搾った牛乳を受けてもらいます。牛は人間よりも体温が2度高い。搾りたての牛乳を手にのせることで、牛の体温を感じてもらいたいと思っています」

スーパーに並ぶ牛乳も、自宅の牛乳も、保管するのは冷蔵庫ですから、牛乳は冷たいものだと思い込みがち。でも、搾りたての牛乳は温かい。それを体感してほしいと磯沼さんはいいます。

「お母さん牛の愛情の産物であるミルクは、命を奪わずに得られる唯一の食べ物です。このことを理解してもらえたらなあと思っています」

Photo by 海保竜平

磯沼さんが乳搾り体験を始めたのは、15年前。

「私の発案ではありません。うちの乳製品を買ってくださっていた方から、乳搾りをしてみたいという提案をいただきまして」

牧場内に専用の施設を設けることも考えたそうです。でも、ふだんどんな場所で、どうやって搾乳しているのかを知ってもらいたいと思い、搾乳所で体験してもらうことにしました。

参加者は、家族だけでなく、若い人のグループも多いそうです。

「うちは観光牧場ではありません。楽しみながら酪農の現場を知ってほしいし、食育にもなればと思い、乳搾り体験を行ってきました」

乳搾り体験後には、ミルクの試飲ができます。

生クリームを使ってバター作り体験!

Photo by 磯沼ミルクファーム

「磯沼ミルクファーム」には、もうひとつ体験プログラムがあります。

「乳搾り体験のオプションとして、バター作り体験(参加費1グループ1,000円)を実施しています。150ccの生クリームが入った瓶を参加グループごとに1本お渡しするので、一生懸命振ってください」

瓶を振ると生クリームに含まれる脂肪がくっつき、水分が出てくる。余計な水分はカップに移し、さらに振り続けると15分ほどでバターができます。

「取り出した水分はバターミルクといいます。さわやかな甘みがあり、おいしいんです。ぜひ飲んでください」

Photo by 磯沼ミルクファーム

手作りバターが完成したら、磯沼さんが用意したパンかクラッカーにつけて実食。シナモンシュガーなどをかけて食べることもあるそうです。ただし、体験時間内に食べ切るのがルール。衛生上、持ち帰りはできません。

どうしたらバターができるのか知っている人は多いはず。でも、実際作ったことがある人は少ないと思います。

「作るだけでなく、できたてのバターを食べることで、五感を刺激してください」

家族や仲間と酪農体験をしてみませんか?

Photo by 海保竜平

楽しい遊びの中に学びがある。それが磯沼ミルクファームの特徴です。家族みんなで牛とふれあい遊ぶなかで、「ミルクはお母さん牛の愛情が作る」というあたりまえのことを、心から実感できるはず。

2020年12月3日に開催された「にっぽんの宝物プロジェクト」では、磯沼ミルクファームのミルクを使った「東京Mammaマンマ Sweet potato」(八王子)のスイートポテト「高尾ポテト」が、圏央道(1都4県)の宝物グランプリ2020-2021の「スイーツ部門」でグランプリを受賞しました️。

酪農体験を存分に楽しんだあとは、磯沼ミルクファーム産のおいしいミルクや乳製品を買って帰ってみてください。そのおいしさと共に家族団欒を楽しめば、牧場での体験は、より良い思い出として記憶に残ることでしょう。

取材協力

※新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、不要不急の外出は控えましょう。店舗によっては、休業や営業時間を変更している場合があります。
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