ライター : macaroni 編集部

一度は食べてみたいブランド野菜

ブランド野菜をご存知ですか? ブランド野菜とは農林水産省が認定する伝統野菜のことです。各地域の風土や気候によって生み出された伝統野菜は味も品質も素晴らしく、日本ならではのおいしさがぎゅっと詰まっています。

この記事ではそんなブランド野菜の魅力を知るべく、スタッフ全員が野菜ソムリエの資格を持っていると話題の「築地米金」さんにお話をうかがってきました。いつもスーパーで同じ野菜ばかり買ってしまうという人も、ぜひ新しい食材にチャレンジしてみてくださいね。

教えてくれた人

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野菜ソムリエ/芹田 由美子さん
築地米金創業当初からのスタッフで、無類の野菜好き。野菜ソムリエ歴は4年。取り扱う商品の半分が農家から直送されている米金だが、芹田さんも契約農家を直接訪れ、生産者のこだわりを身をもって体感している。すべての野菜を愛しすぎているため「順位が決められない! 」ということで、当初予定していたランキング形式ではなく、5種の野菜を選んでいただいた。

1. 栗マロンかぼちゃ

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メロン農家が丹精こめて作った栗マロンかぼちゃ。価格帯は通常のかぼちゃの3~5倍程度。
「まずは北海道産の栗マロンかぼちゃを紹介します。メロン農家さんが栽培を手掛けている品種で、収穫量は普通のかぼちゃの半分ほど。1苗に1個が着果するよう選別しているのでとても希少なのです。

栽培と流通へのこだわりもおいしさの理由といえるでしょう。通常かぼちゃは畑に直接種をまきますが、品質を安定させるため、苗の状態まで育てて選別してから栽培。流通時にはかぼちゃのでんぷん質をちょうどよく糖化させるため、ドライアイスで温度を一定に保ちながら運んでいます。

手間暇をかけているからこそ、味わいは格別です。種のワタまわりはねっとり、皮に向かうにつれほくほくとして2つの食感が味わえます。シルクのようになめらかな口当たりは最高ですね。素材そのもののおいしさを味わってほしいので、そのまま蒸すかグリルで焼く調理法がおすすめですよ」

2. 佐土原なす

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佐土原なす。通常のなすと比べて3倍強ほどの価格帯だが、その分大ぶりで食べ応えがありそう。
「宮崎県の伝統野菜である佐土原なすです。古くから作られていましたが、管理のむずかしさや栽培に手間がかかることから、生産がストップしてしまった過去があります。栽培が再開されたのはここ10年ほどのこと。県が保管していた種を使って佐土原ナス研究会さんが栽培をはじめ、少しずつ生産量が増えてきました。たった4粒の種から見事復活したドラマティックな野菜です。

食べてみると皮が薄く果肉がふわふわしていて、あまりのおいしさに驚きました。生でかじってもえぐみがほとんどないので、漬物にも合うと思います。

おすすめの食べ方はグリルを使った焼きナス。焼くとナスの甘みがさらに際立ちます。ぜひ輪切りにしてオリーブオイルをまとわせてから焼いてみてくださいね。もちろん肉みそとの相性も抜群です! 」

3. 酒井農園の栗

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茨城県・酒井農園が手がける栗。価格帯は通常の栗に比べ約2倍程度。
「栗のメッカといえば、茨城県。酒井農園さんの栗は、ほかの栗と比べると大きさが違います。栽培時はイガに直射日光が当たるよう、細かく計算して剪定しているそうです。無農薬でここまで大ぶりな栗が育つのは、手間をかけているからこそなんですね。

酒井農園さんの農園はとにかくきれいでした。雑草の影もなく、虫が湧く原因となる栗のイガはひとつも落ちていません。丁寧に栽培されているのがひと目でわかりました。こちらの栗は燻蒸処理が必要ないほど虫がつかないのだそうです。味が落ちないので、本当の生栗の味わいを堪能できます。

おすすめの食べ方はやっぱり焼き栗。ほくほくとした食感がたまりませんね。大きいので渋皮をつけたまま甘露煮にするのもおすすめ! 食べ応えが違います」

4. れんこん三兄弟のれんこん

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株式会社れんこん三兄弟のれんこん。価格帯は通常のれんこんより若干高い程度。
「茨城県のれんこん三兄弟さんが作っているれんこんは、鮮度が素晴らしいんです。土にこだわり、化学肥料や農薬は一切使わないという徹底ぶりには驚きます。ぜひ、皮をむかずにそのまま食べていただきたいです。

こちらの農場さんは、真夏以外はずっとれんこんを収穫しているので、季節を問わず楽しめるのがうれしいところ。夏に獲れるれんこんはしゃきしゃきで、以降はもっちりとした食感へ変化していきます。季節ごとに違った味わいを堪能できる点も注目です。

まずは天ぷらやグリルで焼いて素材のおいしさをそのまま食べてみてください。ほかのれんこんとの違いがわかると思います。きんぴらやすり流しなど、時期に合わせてさまざまなれんこん料理を楽しんでほしいですね」
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